内容説明
政権の意向によるNHK会長人事、そして直後の問題発言。揺れ動く“国策放送局”は、様々な矛盾を抱えながら受信料義務化へ向かってまっしぐらに進んでいる。そもそも6300億円以上もの受信料は、いったいどこへ消えているのか。そのあまりに巨大な“ブラックボックス”の実態を抉る。
目次
第1章 受信料6387億円の行方
第2章 受信料契約と徴収の実態
第3章 受信料制度と事業拡大の85年
第4章 政権与党・経営委員会・執行部 魑魅魍魎の三つ巴戦
終章 「国策放送局」と言われないために
著者等紹介
小田桐誠[オダギリマコト]
1953年、青森県生まれ。出版社勤務を経てフリージャーナリストに。2004年から4年間、放送専門誌『GALAC』編集長を務め、現在法政大学及び武蔵大学社会学部兼任講師。BPO(放送倫理・番組向上機構)「放送と青少年に関する委員会」委員、NPO法人放送批評懇談会常務理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
1
NHKが抱える問題点を様々な統計データや不祥事を通して論じられています。あまりにも巨大な組織と抱える問題点の深さに簡単には結論は出すことは難しいですが様々な角度からNHKを考えるには最適な本です。2014/05/04
阿部
0
NHKってつまりでかすぎるんだね単純に。自称公共企業の癖に赤字は値上げでって考え方で動いていて、民主的な意見を汲み取る機関がないのは非常に問題。箱がでかいだけに雇用問題を人質に、自己弁護のマスコミュニケーションやっててイラつく。NHKは解散して、できるだけ役割の細部化した組織にしないと末期癌になり兼ねない2015/11/30
まろまろ
0
少々難解で読みにくかったが、NHKの実態は明らかに。事業運営は電力会社と同じ総括原価方式なので、景気に関係なく赤字を受信料で埋められる。なので番組制作にかける費用も民放の比ではないらしい。そして政治との関係も深いのだ。内情を知ると増々受信料・公平負担の問題が大きくなりそうだが、解決するには不払いの場合映らないシステムにするしかないのでは?それにしても衛生料金は高過ぎ!2015/04/06