出版社内容情報
タクシー運転手の久我は、血の匂いのする男性客を乗せた。かつてアフリカの小国で傭兵として戦っていた久我の同僚らしい。客は車内に携帯電話を残して姿を消した。その携帯を奪おうとする極道の手が迫り、久我は縁を切ったはずの激しい戦いの中に再び呑まれていく――みなぎる疾走感がたまらない大沢ハードボイルドの新たな傑作!
大沢在昌[オオサワ アリマサ]
著・文・その他
内容説明
謎の携帯電話が男を悪夢の大陸へと呼び戻す。「敵」が存在する限り、平穏は訪れない―みなぎる疾走感。息を呑むアクション。大沢ハードボイルドの新たな地平!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yutaka Hada
6
久しぶりのハードボイルド小説。著者の作品は、新宿鮫シリーズを中心に結構読んでます。本作もほぼ一気読み。頭を空っぽにして、物語の世界を楽しみました。ただ、主人公が元傭兵。対峙する相手が日本の警察が手を出せない外交官。その外交官のお国がアフリカの国。今時、そうするしか設定のしようがないのかも知れませんが、あまりにもステレオタイプな、危険なアフリカ、と言う見方を冗長しそうで。アフリカは仕事で関わりが多いだけに、そこがちょっと不満です。2018/12/27
chikap610
4
読み応え100%のハードボイルドでした。楽しかったー気持ちよかったー! 夜寝られるようになる結末で本当に良かったです。昼夜逆転の生活は体に悪いし早死にしちゃいますからね。 久我さん、早寝早起きしてね!2020/09/17
本の虫
3
最後ヌールと久我との戦いにドキドキしながら、読み終えた。中西は失恋かな?2020/04/12
45 ぴよ
3
おぉーなかなか面白かったです。タクシー運転手の久我が事件に巻き込まれるんですけど、この久我がただ者じゃないなと。いったいどんな過去を持ってるのかと思っていたら、そっちか!と。冷静に考えると、ハリウッド映画みたいな内容ですね(笑)2019/06/07
OECD
2
外人部隊、フランス語、傭兵という言葉は昔懐かしい洋画っぽい背景を作り出す。主人公のタクシー運転手は外人部隊上がりで戦闘のトラウマから夜間に眠れなくなってしまった男。「ヌワン」の戦闘能力が凄くて、超人である。不正利得行為の筋立てまでは長かったが、後半の戦闘シーンは息もつかせぬ展開でスリリング。2021/08/04