内容説明
海に投げだされ行方不明のダイドー。故郷イギリスではだれもが死んだものと思っていた。捕鯨船に助けられたダイドーは、10か月の眠りから奇跡的に目ざめた。幻のピンクのクジラを追うキャスケット船長の船で、地球を半まわり!美しき島ナンタケット島へ。船に潜む謎の女の正体は?またもや悪だくみが…シリーズ第3作新訳、奇想天外な海洋冒険物語!小学校高学年からおとなまで。
著者等紹介
エイキン,ジョーン[エイキン,ジョーン] [Aiken,Joan]
1924‐2004。アメリカの詩人コンラッド・エイキンの娘として、イギリス、サセックスのライで生まれる。母親はカナダ人。5歳のころから物語や詩をノートに書きつけ、十代の後半から作品を雑誌などに発表しはじめる。若くして夫を亡くしたのちに、本格的な作家活動に入る。作品は児童文学だけではなく、大人向きのミステリー、詩、戯曲など多岐にわたり、生涯で約100点の本を出版した。1969年『ささやき山の秘密』でガーディアン賞を受賞
こだまともこ[コダマトモコ]
小玉知子。東京都生まれ。早稲田大学卒業。出版社で雑誌の編集にたずさわったのち、児童図書の翻訳と創作をはじめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シュシュ
20
少女ダイドーの冒険シリーズ。「バタシー城の悪者たち」で行方不明になったダイドーが活躍する。ダイドーは「バタシー城…」のときは、まだ幼くて、不安で人にまとわりつくような女の子だったのに、驚くほど成長した。このシリーズは、物語の展開も面白いけれど、子どもの成長が描かれている。引きこもっていたぺニテンスの成長も大きい。経験や冒険が子どもを成長させるのだと改めて思った。倫理観のない無邪気な科学者が出てきたり、政権を変えようとする悪い企みもあって、子どもの本だけど悪い大人もしっかり出てくる。2020/01/29
つき
9
捕鯨船に助けられたダイドーは、船長の娘ペンとナンタケット島に住むペンの叔母さんの家でしばらく暮らすことになりました。しかしそこでは大きな陰謀が待っているのでした。 ピンクの鯨を追いかける船長なんかは、白鯨っぽいなあって思ってたら、あとがきにも書かれていて、やっぱりそうなんだと嬉しくなりました。ダイドーの冒険シリーズ2作目ということでしたが、シリーズ初読みでも大丈夫です。ただ、1作目を読んでいた方がもっと楽しめそう。2017/04/26
いっこ
4
「冒険シリーズ」として純粋に楽しめた巻。あの酷い家族から離れていたからか。いつもは弱音をはかないダイドーが、自分のことを心配してくれる家族なんていないと涙ぐむ場面が切ない。幻想的なピンクのクジラが、そんな哀しみを吹き飛ばしてくれた。2024/04/18
頼ちゃん
3
今回も面白かった!ダイドーが頼もしく成長して。悪者がやっつけられる痛快。2022/02/27
きゆやすか
2
ダイドーの冒険シリーズ。バタシー…で海に投げ出されてしまったダイドーは捕鯨船に助け上げられていた! 捕鯨船では10カ月もの間、眠り続けていたダイドー。船室に引きこもっている女の子ペニテンス、ダイドーが寝ている間中の世話をしてくれていた少年ネイトとらと出会います。そしてナンタケット島へ! 2020/07/14