出版社内容情報
絵本 幼児から
かいじゅうの国をたずねよう。コルデコット賞を受賞し、世界中の子どもたちをひきつけてやまないセンダックの代表作。子どもの内面のドラマをみごとに描いて、今世紀最高の絵本と言われています。
日本図書館協会選定図書、全国学校図書館協議会選定図書、中央児童福祉審議会推薦図書、中央児童福祉審議会特別推薦図書
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
286
人には二種類いる。自分が見たものしか信じられない人と、想像力により見えないものを信じられる人。両者はどこで分かれるか?それは幼い頃の読書経験かもしれない。63年に初版。世界各国で二千万部、日本で百万部というロングセラーの絵本を再読。イタズラの罰で夕食抜きの上寝室に閉じ込められたマックス。室内には木が茂り、彼は長い海に出る。怪獣の国で彼は…★子どもの1時間と大人の1時間は違う。★09年に映画化されたことでも知られる作品。作者のセンダック氏は2012年に亡くなった。83歳。改めて偉大な表現者の死を悼む。2019/07/20
Willie the Wildcat
253
次男と久しぶりに再読。当時は怖がったものだが、今日は読後「ご飯までには帰らないとね。」とのこと。母親の愛情も少しは感じてくれたかなぁ。またいつか2人で読もう。2011/11/06
やすらぎ
214
昼寝明けにうつらうつらと絵本を開いたからだろうか。目覚めとともに幻想の空間へ導かれたよう。そんな夢心地の昼下がりに、不思議な物語への扉を開いてくれた、本との偶然の出合いに幸せを感じる。主人公のマックスとともに、かいじゅうたちのいるところへ冒険してきたようで、ハラハラドキドキした。楽しんで疲れて、休んでいたのに走り出して、お腹がすいて、泣いて笑って強んでは、いつのまにかまた寝る。物語から見え隠れする感性。子どもの内面に育まれるものが絵本にそっと綴られているから魅了され、長く愛される一冊となっているのだろう。2024/09/14
KAZOO
197
このモーリス・センダックの絵本は時たま引っ張りだしては眺めています。子供や孫用ではなく、私自身が気に入っています。この絵の怪獣を眺めているだけでも、私の若かった頃を思い出します。コミカルな感じで色彩もけばけばしくなく落ち着いた感じがいいと思いました。2015/12/12
匠
194
いたずら好きのマックス少年がママに叱られ、夕食抜きで寝室に閉じ込められたことから展開していく物語。先日映画版のほうを観て懐かしくなり、子どもの時以来の再読になった。昔々に読んだ時は、単なる冒険ファンタジーだと思っていたが、実際はもっともっと奥深い話だったことに気づかされた。森林も片道1年と1日航海した海も、そして島に棲む怪獣達も思う存分遊ぶ行動も、マックスの心の中にある諸々の想いそのもので。大事なことに気づく彼のほんの少しの成長を感じた時、じんときた。こんなことがあるから、なかなか絵本は手放せない。2014/07/29