内容説明
辛亥革命後の中国を新文化運動の旗手の一人として思想的にリードし、文筆の冴えを兄魯迅とともに謳われた周作人。大知識人でありながら、戦時中の対日協力のかどで戦後は表舞台から姿を消さざるをえなかったこの人の、著述の粋を本書は収める。人道主義、反封建思想を標榜して文壇に登場してより、文人として完成したといわれる1930年代までの、随筆の名品39。奥底に「東洋人の悲哀」を湛えつつ情理を尽した知的営為の精妙さは、類のない魅力を蔵している。訳者はこの人に共感し、生涯にわたる交誼を結んだ。
目次
自分の畑
謎語(なぞなぞ)
鏡花縁
故郷の山菜
北京の茶うけ
生活の芸術
鳥の声
烏篷船(くろとまぶね)
酒を語る
閉戸読書論〔ほか〕
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- 和書
- 黄金の言葉 〈和歌篇〉