出版社内容情報
世に棲む人びとのありようを、くっきりと、ユーモラスに寸描した名コラム随筆の決定版。大正・昭和初に新聞・雑誌に連載された全篇を収める。雅の詩人としての前身とは打って変わって、人間知の造詣を鮮やかな散文芸に籠めて、俗中の真を書きとどめた。(解説 : 向井 敏)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Fumihiko Kimura
1
何と味のあるコラム集であろうか。素晴らしい!2020/01/18
筑紫の國造
1
大正時代の名コラム、「茶話」の完全版。帯に偽りなく、読んでいて思わず「ぷっ」と吹き出してしまうことしばしば。大正時代の話なので馴染みのない名前も多いが、歴史上の有名人も俎上に乗せられる。我々が知識としてしか知らない人物は著者の同時代人であり、生身の人間として扱われている。大隈重信、寺内正毅、横山大観らも茶話記者にかかってはたちまち笑いのネタ。こんなエスプリの効いた文章を毎日書いていたなんて、とんでもない人だ、薄田泣菫。自分を棚に上げて大上段から正義感ぶって説教垂れる「天声人語」なぞ、足下にも及ばない。2016/09/17
慶多楼
0
使い残しの墨汁を舐める「豆猿」って、ボルヘスの El libro de los seres imaginarios に出てくるEl Mono de la Tinta と同じものか!2009/05/16
toshio
0
このコラムが毎日新聞を支えていたのはうなづける。 天声人語のコラムの如何に見劣りすることか2011/10/16
bibliotecario
0
大正時代のコラムだけに出てくる人がほとんどわからない。皮肉な文章がおもしろい。2010/07/19
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