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マージの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
99
いやはや合理主義の西洋人をも凌駕してしまう東洋の教えの凄さに感服。一方で、その頭でだけ考えてもわからない(=合理主義者には理解不能?)東洋の教えを結果的に体得した著者にも感服です。2025/01/06
あーさん☆本に埋もれてます(╯︵╰,)
68
弓道について語られた本。2020/02/02
Gotoran
63
大正末期、大学教授として日本に滞在していた独人哲学者の弓道修行の記録。それは、阿波研造師範の下での弓を通じて、至った禅の在り方(無心の境地)体得の記録。西洋人の論理的な思考と方法が弓道の師の教えによってことごとく否定され打ち負かされて、遂には論理の限界を超えてしまうがその先に・・・。人間の無限の可能性(潜在能力)、無意識の偉大さを実際に信じることが出来る。どんなことでも、心を深く沈めて無心の境地に同調した時にはじめて真価が発揮される。という気づき・学びが得られた。2014/12/29
著者の生き様を学ぶ庵さん
44
「日本の弓術」が口述であるのに対し、本書はヘリゲル本人による数少ない著作。それを数少ない東北帝国大学の愛弟子が翻訳したもの。口うるさいドイツの哲学者が術なき術という超論理の世界で弓道を極める、という有り得ないドラマ。最後の辺りは話題が弓道から離れ、武道・禅あるいは何らかの道に関する哲学が語られる。何故かヘリゲルが宮本武蔵に見え、本書を読むうちに、新免武蔵(たけぞう)から宮本武蔵へ進化していく気がする。武蔵のお通に相当するグスティ・ヘリゲル夫人(弓道二段)による内助の功も見逃せない。2016/11/26
デビっちん
37
再読。ドイツ人哲学者が日本で哲学を教える傍ら、日本の弓道を学ぶ体験談です。その過程で、日本に於ける弓道と、西洋に於けるアーチェリーの違いを通じて東洋と西洋の考え方について考察を深めています。同じ矢を的に中てることでありながら、その背後にある文化、考え方がまったく異なっていることがわかります。オイゲン氏はドイツの価値観で弓道の理解に苦しみました。これを逆に考えてみると、日本人の価値観では海外の文化は理解しているつもりで、実はできていないのだなと気づかされました。2017/10/23