PHP文芸文庫<br> 朝星夜星〈上〉

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PHP文芸文庫
朝星夜星〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569905525
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

朝は朝星、夜は夜星をいただくまで懸命に働き、幕末の長崎で日本初の洋食屋を始めた草野丈吉とゆき夫婦。
出店の後押しをしたのは、薩摩藩の重鎮・五代才助(友厚)である。最初は自宅で始めた小さな店は、少しずつ大きくなっていった。そこへ陸奥宗光、後藤象二郎、坂本龍馬らもやって来たが、材料も満足に揃わないなか、経営は窮地に陥る。
やがて明治の世になり、一家は新天地を求め、発展著しい大阪へ。そこで新たに「自由亭」を開業した二人だったが……。
激動の時代に、幾多の困難を乗り越え、夢をつかみ取るまでの夫婦を活き活きと描いた傑作長編。


【目次】

内容説明

幕末の長崎で日本初の洋食屋を始めた草野丈吉とゆき夫婦。後押ししたのは、薩摩藩の重鎮・五代才助(友厚)である。店には陸奥宗光、後藤象二郎らもやって来たが、材料も満足に揃わないなか、経営は窮地に陥る。やがて明治の世になり、一家は新天地を求めて発展著しい大阪へ。そこで新たに「自由亭」を開業した二人だったが…。激動の時代に、幾多の困難を乗り越え、夢をつかみ取るまでの夫婦を活き活きと描いた傑作長編。

著者等紹介

朝井まかて[アサイマカテ]
1959年、大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒。2008年、小説現代長編新人賞奨励賞を受賞し、『実さえ花さえ』でデビュー。14年、『恋歌』で直木賞、『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、15年、『すかたん』で大阪ほんま本大賞、16年、『眩』で中山義秀文学賞、17年、『福袋』で舟橋聖一文学賞、18年、『雲上雲下』で中央公論文芸賞、『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、20年、『グッドバイ』で親鸞賞、21年、『類』で芸術選奨文部科学大臣賞と柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

マダムぷるる

12
幕末の長崎で洋食屋を始め、明治の御代に大阪で外国人相手のホテルと洋食屋を切り盛りした草野丈吉と妻ゆきの物語。浅井まかてさんお得意の実在した人物ではあるがあまり知られていない人に光を当て、時代と人生を描く。今作はゆきの語りでゆきの目線で、洋食屋に集う人々や時代の移り変わりが見えてくるのだが、それがなんとも面白かった。幕末史に欠かせない坂本龍馬や五代友厚などという有名どころも頻繁に登場。一方で庶民の暮らしも丁寧に描かれ、浅井まかてらしさは健在。女将さんとしてたくましくなっていくゆき。後編が楽しみ。2026/04/29

ジャスミン

8
ガタイが大きく力持ちのゆきを女房にして、幕末の長崎で洋食屋を始めた丈吉とゆき。丈吉の腕を見込んで五代友厚が店を持つことを勧めた。激動の幕末から明治維新になり大阪で「自由亭」を開業した2人。ゆきの心持ちで語られる物語に、読む私まで元気を貰える。2026/05/03

coldsurgeon

8
維新前のころ、主人公は、長崎にある傾城屋の奥女中として奉公するゆき。彼女が、西洋料理人・丈吉に見初められ、日本初の洋食店を始める章から始まる。明治維新という大きな時代の変化、様々な困難を迎え、夢をつかみ取ろうとする夫婦は、たくましい。しかし、店の表舞台、経営から降ろされてしまった主人公は、これからどうするのか。2026/04/05

バーバラ

7
長崎の町外れに開業した日本初の洋食屋良林亭。自由亭と改名し少しずつ商いを大きくした主の丈吉が時流に乗って土佐藩のお抱え料理人となり大阪に移りホテルを開業するまでが前半。一心不乱に料理人としての道を邁進する丈吉、出前から帳場まで何でもこなし丈吉を助ける妻ゆきと周囲の人々の姿に幕末から明治へと移る時代の熱気を感じる。時折現れる諸藩の武士との交流が物語に彩りを与えている。夫を支え二人三脚で歩んできたつもりのゆきが、丈吉が地元名士となり自由亭の格が上がるにつれ次第に蚊帳の外に置かれてしまう展開には胸が痛んだ。2026/05/11

あんパパ

5
タイトル通り「朝星」「夜星」をいただくまで働き続ける人々の姿が描かれ、働き方改革が語られる現代とは隔世の感がある。方言や当時の食材名を交えた文体が、文明開化期の空気を生々しく伝えていた。後半では長崎から大阪へ進出し、丈吉は財界人や政治家との交流で多忙を極める一方、ゆきは方言も抜けず、学問のなさへの引け目から胸の内を語れない。その孤独ともやもやが切なく、上巻の終わりに余韻を残した。 2026/05/18

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