出版社内容情報
桜風堂の仕事を手伝う少年・透は、友人と町外れの「幽霊屋敷」に向かうが……「秋の怪談」。
桜野町からの帰り道、迷子になった柳田を救った声とは……「夏の迷子」。渚砂は森の中で、何年も会っておらず、病床にいるはずの父と出会う……「子狐の手紙」。
かつて家族と哀しい別れをして天涯孤独の一整。しかし、彼と暮らす猫が気づいていたこととは……「灯台守」。
桜風堂に関わるひとびとに訪れる優しい奇跡を描く連作短編集。
内容説明
桜風堂の仕事を手伝う少年・透は、友人と町外れの「幽霊屋敷」に向かうが…「秋の怪談」。桜野町からの帰り道、道に迷った柳田を救った声とは…「夏の迷子」。渚砂は森の中で、何年も会っておらず、いまは病床にいるはずの父と出会う…「子狐の手紙」。かつて家族と哀しい別れをして天涯孤独の一整。しかし、彼と暮らす猫が気づいていたこととは…「灯台守」。桜風堂に関わるひとびとに訪れる優しい奇跡を描く連作短編集。
著者等紹介
村山早紀[ムラヤマサキ]
1963年、長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陽子
40
街の本屋さん。子どもの頃はたくさんありました。品揃え違うから何件もはしごしたり。そんな頃を彷彿としながら、今回は「番外編」という事で、夢うつつな気分を味わえる短編が4話つづられています。森の峠道で起きる奇跡。「小狐の手紙」は心が温まりました。夢を見ているように想いが伝わる素敵。私たちは気づかないけれど、優しい誰かの想いに見守られているのかもしれないですね。2025/06/03
陽ちゃん
7
「桜風堂ものがたり」の番外編。桜風堂に縁の人たちが遭遇した奇跡が描かれた短編集となっていて、どのお話も読み終わって優しい気持ちになれました。あとがきによると、まだ書けなかった物語があるとのことなので、続編に期待です。2025/03/28
おうさま
5
読んだ本1300冊に到達! 前2作に比べファンタジー色が強かった。 透の祖父の「ひとは、一冊本を読むごとに、その本の分だけ、優しくなれるんだと信じている」という言葉は、とても胸につきささった。自分も読んだ分だけ、優しくなれているといいなぁ。2025/04/24
vivahorn
4
桜風堂夢ものがたり2が出版されるにあたり、1の方を先んじて読まねばと思っていたら文庫版がタイミング良く出たので入手と同時に読み始めた。私にとって村山さんはSFファンタジー作家だと勝手に思っている。今回の4つの作品も濃淡はあるがいずれも立派なSF作品である。海外のSF作家ではブラッドベリに似ていると言われているが、私は梶尾真治の世界観をほんの少し感じた。文庫版には「文庫版のためのあとがき」と山田恵理子さんによる「解説」が付いていて、お得感満載である。特に、山田さんの村山愛が半端無い。2025/04/17
akari
3
桜風堂に行くにはちょっとした森を抜けなければならない。時に道に迷う人もいる。そんな人たちの見る夢のような物語が4篇。最後の「灯台守」は私的には要らない。こんなことがあっても良いけど、こんなにはっきり書かれてしまうと夢がない。SF世代の私には作者の気持ちがわからないでもないけど、なくていい、と思った。2025/05/14