出版社内容情報
夫の存在が邪魔な落ち目の女優、盗作疑惑で契約破棄を迫られたデザイナー、頭脳明晰な警察官僚志望の大学生……。完全犯罪を企む彼らの前に現れたのは、若くして警部に抜擢された大阪府警の遠楓ハルカ。どんな些細なミスも見逃さないハルカが、「遠楓班は、ホシを追いつめる」と班員に号令をかけるとき、完璧に思えた犯人たちの計画は、終わりを告げる。
倒叙形式で描かれた警察ミステリの白眉。
文庫オリジナル。
内容説明
夫の存在が邪魔な落ち目の女優、盗作疑惑で契約破棄を迫られたデザイナー、頭脳明晰な警察官僚志望の大学生…。完全犯罪を企む彼らの前に現れたのは、若くして警部に抜擢された大阪府警の遠楓ハルカ。どんな些細なミスも見逃さないハルカが、「遠楓班は、ホシを追いつめる」と班員に号令をかける時、完璧に思えた犯人たちの計画は、終わりを告げる。倒叙形式で描かれた警察ミステリの白眉。
著者等紹介
松嶋智左[マツシマチサ]
元警察官、日本初の女性白バイ隊員。退職後、小説を書きはじめ、2005年に北日本文学賞、06年に織田作之助賞を受賞。17年、『虚の聖域 梓凪子の調査報告書』(応募時タイトル「魔手」)で島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
64
松嶋さんの筆の速さとともに、次々に登場するキャラは嬉しい。新たにお目見えするのは、大阪府警捜査一課班長の女性警部・遠楓ハルカ。これがただの警部じゃない、国立大出の頭脳明晰にして女優もまっつぁおという超美人。図太い神経で生きてきた大阪のおばちゃん根性を舐めてかかると大怪我するで、みたいな。本作は4つのエピソードによる倒叙ミステリー。大阪の有名どころを舞台に起こる事件に立ち向かう遠楓班たち。容疑者を一目で見抜くハルカ、その証拠をかき集める精鋭の部下たちが気持ちいい。予想の上を行く真相におっ!続編はある?2025/02/08
papako
31
また新シリーズですか?って読んでる私も私だけど。倒叙ものだからか、他の倒叙ものを意識してる感じ。大阪弁ってこともあり少しおちゃらけた雰囲気も。ただ読んでいくと犯人だったり、真相なんかは、お、そんな感じかぁと楽しめました。しかし3話目は最後まで書いて欲しかったけど。6シリーズくらい書かれてますが、他のもちゃんと書いて欲しいです。2025/01/14
fuku3
24
2025.2.11読了。所謂る倒叙形式の警察小説、4つの連作短篇。それを見事に解決する遠楓ハルカ警部34歳。大阪府警刑事部捜査一課の遠楓班を率いる班長、頭脳明晰でモデルの様な美貌、誰からも愛されるキャラはモロ大阪のオバチャンそのまま。完全犯罪を狙う犯人に立ちはだかる遠楓班。班員に集会を掛け「遠楓班は○○を追いつめるわよ。いいわね」「了解」と云って班員達は、班長に意見する事もなく、黙々と証拠集めに奔走し犯人を追い込んで行く。特に最終章の遠楓の先輩警官と対決は、まさに頭脳と頭脳の激突、読み応えが有った!2025/02/11
うさぎや
7
美貌の刑事が事件を暴く倒叙ミステリ短編集。ハルカさん、なかなかクセツヨなところがいい。2025/01/13
ワンモアニードユー
4
元白バイ隊員の著者が書く警察物はリアル極まりなくとてもレベルが高い。その松嶋さんが倒叙ミステリに挑む。コロンボ、古畑任三郎、福家警部補に続く名作なるか、というところですが、現時点ではキャラクター群に安定しない感があり、次作に期待というところ。しかし筋立てには成功の萌芽があり、本気で期待したい。2025/02/10