出版社内容情報
持ち前の憤怒(ふんぬ)の炎は90歳をすぎても衰えず。老人をねらう詐欺電話を手ぐすねひいて待ち、「怒っていれば元気」とファイトを燃やしていた著者が、ついに御年100歳。
2度の結婚や元夫の借金を肩代わりするなど、思うにまかせぬ人生でも、「苦労したとは思っていない、この世で起こることは、すべて修行と思えばいい」「力一杯生きて、ああ面白かったと言って死ねればいちばん」と語ります。
本書は、約半世紀の間に月刊誌「PHP」に登場した原稿(作家の遠藤周作氏とのお互いに66歳当時の愉快な対談を含む)に、父・佐藤紅緑氏の「損得を考えるような人間は下司下郎(げすげろう)」をはじめとする著者の人生を支えた座右の言葉をそえてまとめました。
「少女時代のあんたはきれいだった」と遠藤周作氏に言われた著者が、いかにして「怒りの佐藤」になったのか。読むだけで元気がもらえる痛快人生論です。
大きな文字でシニアにも読みやすく、文庫になってさらに持ち運びしやすくなりました。
2024年6月には著者のベストセラー『九十歳。何がめでたい』&『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』を原作とする実写映画が公開予定のため、さらに話題を呼ぶ著者です。
内容説明
波瀾の人生をイキイキと怒りながら面白く生き、辿り着いた真実。半世紀の間に「PHP」誌に登場した原稿(作家の遠藤周作氏との愉快な対談を含む)を一冊に。「少女時代のあんたはきれいだった」と遠藤氏に言われた愛子先生は、いかにして「怒りの愛子」になったのか。読むだけで元気がもらえる人生論。
目次
打たれ強くなるには(私の場合;幸福の下絵 ほか)
私が思ういい女、いい男(かくあれとは申さず;気質の問題 ほか)
人生は美しいことだけ憶えていればいい(楽天的に生きる;想像力が大事 ほか)
過ごし日、六十六歳同士の対談 今の幸せ昔の幸せ(お相手 遠藤周作氏)(何が不幸で何が幸せ;年中損しているのが幸せのコツ;死ぬための修行が必要な時代)
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
1923年、大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。1969年、『戦いすんで日が暮れて』(講談社)で直木賞、1979年、『幸福の絵』(新潮社)で女流文学賞、2000年、『血脈』(文藝春秋)の完成により菊池寛賞、2015年、『晩鐘』(文藝春秋)で紫式部文学賞を受賞。2017年、旭日小綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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