出版社内容情報
時は大正、特殊な力を持つ「神子」が台頭する時代。「麒麟」の能力を発現させた梅咲菖蒲は、その力によって新時代の斎王を選んだ。元許嫁で初恋の人でもある立夏と心を通わせ、和やかな時間を過ごすも、京都の町では“百鬼夜行”による事件が発生。菖蒲や斎王たちは、事態の収拾に向けて動き出す。一方、立夏は菖蒲との仲を周囲に認めてもらおうと焦っていて――? 菖蒲と立夏の恋の行方、忍び寄る敵との戦いや、菖蒲を守る四神たちの活躍など、一巻から更にスケールアップ! 甘酸っぱくて切ない、和風ファンタジー第二弾。
内容説明
「百鬼夜行の目撃談相次ぐ―」。新斎王の就任を目前に控えた京都で不穏な噂が流れ始め、立夏や春鷹ら四天王が討伐に赴くことに。自ら囮役を買って出た立夏だったが、事態は思わぬ展開を見せる。鵺の襲来、消えた斎王…一連の事件の陰で糸を引く者は!?一方、菖蒲は立夏にもっと触れたいという気持ちが膨らんでいて―。恋も異能アクションも満載!目が離せない、和風ファンタジーシリーズ第二巻。文庫書き下ろし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
49
実在の人物をモデルにした作品なのでまさか続巻が出る(シリーズ化?)とは思わなかったという嬉しい驚きと共に読了。ヒロイン・梅咲菖蒲ができすぎちゃんの女の子なのに対し、彼女を取り巻く人たちは悪人ではないけれど勝手な人が多くて少しバランスが悪い気がしないでもない。菖蒲の兄は妹にした仕打ちから菖蒲の想い人・立夏にすげないが、彼の初恋の相手で斎王になろうとしている蓉子には甘い。蓉子は不幸だったかもしれないけれど、立夏や菖蒲にやったことや諸々許せないことも多いだろうにそれは許せるのだろうかと思ってみたり…。2024/04/22
よっち
28
発現させた「麒麟」の能力によって新時代の斎王を選んだ梅咲菖蒲。元許嫁で初恋の人・立夏と心を通わせ和やかな時間を過ごすものの、京都の町では百鬼夜行による事件が発生する第2弾。京都が不穏な状況にある中で、事態の収拾に向けて動き出す菖蒲や斎王たち。改めて浮き彫りになっていく斎王の座を譲ったと認識されている菖蒲に対する周囲の評価。菖蒲の兄・藤馬に関係を認めてもらうため囮を買って出る立夏と攫われてしまった斎王。やがてその真相が明らかになっていく中で、いくつもの真摯な思いも描かれていったこれからの展開が楽しみですね。2024/04/12
らび
23
どこまでもファンタジーに徹していて舞台が京都なら百鬼夜行もあるだろう・・このような特殊能力集団での役割や各家の思惑は個人の意思など二の次というより無いに等しい。歪みがまた歪みを生む。菖蒲と立夏は随分近くなりほっといてもなるようになる。撫子と冬生がなかなか面白くなりそうです。これで終わってもよさそうなラストでしたが続くのでしょうか?2024/04/26
あずとも
5
和風ファンタジー第2弾。京都の町で発生した“百鬼夜行”による事件の収拾に向けて菖蒲や斎王、四神達が動き出す。忍び寄る敵、黒幕は?そして菖蒲と立夏の恋の行方は?菖蒲の想いの強さというか一途さが凄い。2024/04/17
あやほ
3
自分の心に正直に生きる。 言葉にするのは簡単だけれど、実際に行うのは難しい。 それでも人はいつからでも自分の心に正直に生きることができるんじゃないかな。 そんな風に考えた読後感。 今回も面白かった! 久しぶりにわが家は祇園の拝み屋さんを読み返したくなった!2024/04/23