出版社内容情報
人間関係について、悲しみについて、成功について、人生について――。臨床心理学の第一人者による、幸福に生きるための59のヒント。
内容説明
臨床心理学の第一人者が、幸せに生きるためのヒントを指南。人間関係とは、悲しみとは、人生とは、成功とは―生き方のヒントとなる60のエッセイ。
目次
幸福とは何か
モモの笑顔
兄弟
子育て
何を伝えるのか
感謝の言葉
常識
人生の後半
幸福の効率計算
儀式
何が欲しい
運命の享受
私はどうでもいいのですが
何か大切なもの
人生の味
河を渡る
満ち足りた人生
親子関係
子どもの幸福
なぜ、私だけが〔ほか〕
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年‐2007年。臨床心理学者。京都大学名誉教授。京都大学教育学博士。2002年1月から2007年1月まで文化庁長官。国際箱庭療法学会や日本臨床心理士会の設立等、国内外におけるユング分析心理学の理解と実践に貢献。1995年紫綬褒章受章、1996年日本放送協会放送文化賞、1998年朝日賞を受賞。2000年文化功労者顕彰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
44
読み友さんの感想を読んで。なんてさわやかなんだろう。日本の形式を理解している人が、柔軟なそよ風のような雰囲気をまとわれている…そんな感じ。自分の意見はあるけれど、他の意見を聞き入れ、学ぶ余裕がある。うん、私そういう人を魅力的だと思うのかも。「幸せに生きたい」は、彼のような温かな自信を持つ人から助言されたら受け入れやすいのかもしれません。人生での様々な出会いがあって、自分がいる。著者の言うことは当たり前のことなんだけど、こういうこと言ってくれる人って少ない気がします。よい驚きでした、出会えて良かった!2024/01/18
rigmarole
16
印象度B+。彼の本を読む度に、幸福になる考え方あるいは幸福であると感じる感じ方と、不幸になる考え方あるいは不幸であると感じる感じ方があるのだと思われてきます。そして幸福になる考え方とは、ある特定の事に囚われない、柔軟で視野の広いものの捉え方にある、ということが分かってきます。しかしそれにしても、「なぜ私だけが不幸なのか」と思う、その「私だけが」というのは個性発見への切り口とは、かなり強引な発想のように思われますが如何? それと最後の、幸福の厚みには悲しみという支えがなければならないというのは示唆的です。2024/01/09
らる
6
子供の幸福…というとき、親は自分自身の幸福を追っていないか?/常識を「絶対的真理」でなく、常識として身に着ける→自分も他人も不必要に傷つけることなく、新しい変化にも対応できる/満ち足りる=何かを手に入れる…ではない。むしろ、何も持っていない者こそ満ち足りている/なぜ私だけが不幸なのか…と言ったとき、この「私だけ」は個性発見の切り口を提供してくれる/人生学の実験とは、自分自身の人生そのもの。生きていくことそのものが理論づくりであり、実験による検証。すべての人は人生学の研究者である2023/05/30