出版社内容情報
明治の世に設立された女子写真伝習所の三人娘。彼女達の、不思議な事件と舶来スイーツと恋愛に大忙しな日々を描く連作ミステリー。
内容説明
時は明治、女子が写真を学ぶ学校として設立された「女子写真伝習所」。伝習所に通う銀・基美・シズの三人組は、ある日新宿高野に「バナナ」という南国の果物が輸入されたと聞きつけたが、三人のお小遣いを集めても手が届かない高級品。どうしても諦められない銀は“写真よろづ相談所”を立ち上げ、お金を稼ごうとするも…。写真師になることを夢見る少女たちの“美味しい”ミステリー！文庫書き下ろし。
著者等紹介
柊サナカ［ヒイラギサナカ］
１９７４年、香川県生まれ、兵庫県育ち。日本語教師として７年間の海外勤務を経て、第１１回『このミステリーがすごい！』大賞・隠し玉として、『婚活島戦記』にて２０１３年デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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真理そら
66
明治末期に設立された「女子写真伝習所」に通う3人娘＋1人の楽しいドタバタ劇。新宿高野に登場したバナナが食べたくてお小遣い稼ぎのために「写真よろづ相談所」を立ち上げたのだが…。白髪頭になった鈴木真一先生も登場する。資生堂のクリームソーダに憧れていると写真の修整を頼まれる。本人とは別人のように修正してくれという女性の思いがけない理由。明治の有名な医師は吉岡弥生くらいしか思いつかないが彼女がモデルではなさそう。シュークリームの勘違いやミルクセーキの話も楽しかった。写真の歴史と庶民の明治の雰囲気が楽しめる。2022/12/23
よっち
34
明治時代に日本で初めて設立された女子写真伝習所。伝習所に通う銀・基美・シズは、高級品のバナナを食べるため「写真よろづ相談所」を立ち上げて、お金を稼ごうと計画する明治ミステリ。見た目も育ちも性格も全く違うけれど、なぜか仲が良い三人組が挑む、襟巻の君の写真を所望する学生と彼女の秘密、写真修正を依頼するお嬢様の真意、ヘイズ先生とシュークリイム、行方不明になった姉の捜索。当時の風俗もいろいろ描かれていて、厳しい現実に直面しても周囲がつい応援したくなる持ち前の素直さで乗り越えてゆく彼女たちがなかなか良かったですね。2022/09/05
お涼
27
明治時代、女子が写真を学ぶ学校｢女子写真伝習所｣が設立された。そこに通う銀・基美・シズの仲良し3人組。食いしん坊の銀が憧れのバナナを手に入れるためお金を稼ごうと【写真よろづ相談所】を立ち上げる。相談事はほのぼのからミステリーまであり堪能できた。厳しい現実も待ち受けていたけど、持ち前の素直さとまわりの温かさで乗り越えて行けたらいいな。シリーズ化に期待。2022/07/12
rosetta
26
★★✭☆☆明治時代女子写真伝習所の三人娘は高級果物バナナが食べたくて小遣い稼ぎに写真よろづ相談所を始めるが所長から金を取ることはまかりならん、ボランティアでやるようにと命じられる。簡単な謎解きを含んだ四篇の短編集。バナナの他にクリイムソォダやシュークリィム、ミルクセーキとシベリアが出てくる。西五軒町とか細工町とか馴染みのある地名が出てきて嬉しい。明治の雰囲気も多少は伝わってくる。あくまでも軽〜い読み物。2022/10/17
那由多
22
時は明治、女子写真伝習所に通う三人組がバナナを買うお金欲しさに始めた、写真よろづ相談所。マンガチックで軽すぎるが、女子三人とプラスαがどんどん事件を解決していつも楽しそうなのがいい。2022/10/02
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