出版社内容情報
刑事の兄と検事の弟、31年の因縁に終止符が打たれる!
兄弟の父は果たして「冤罪」を生んだ刑事だったのか?
『正義の天秤』『完全無罪』で話題の著者による、ドラマ化原作作品、シリーズ最新刊。
刑事になった兄・祐介と検事になった弟・真佐人、別々に育てられた二人は京都で再会し、時に反目し、時に協力し合いながら、日々巻き起こる事件の真相を追っていく。そんな二人の前に、三十一年前、刑事だった父が生み出したといわれる「冤罪事件」の鍵を握る人物が現れる。当時、父が逮捕した男は本当に無実だったのか。真犯人は存在するのか――。意外な真相が胸を打つ、連作ミステリー。文庫書き下ろし。
内容説明
刑事になった兄・祐介と検事になった弟・真佐人、別々に育てられた二人は京都で再会し、時に反目し、時に協力し合いながら、日々巻き起こる事件の真相を追っていく。そんな二人の前に、三十一年前、刑事だった父が生み出したといわれる「冤罪事件」の鍵を握る人物が現れる。当時、父が逮捕した男は本当に無実だったのか。真犯人は存在するのか―。意外な真相が胸を打つ、連作ミステリー。
著者等紹介
大門剛明[ダイモンタケアキ]
1974年、三重県生まれ。龍谷大学文学部卒。2009年、『雪冤』で第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞をW受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
169
シリーズ3作目で完結編的な内容…尊敬していた刑事の父が起こした冤罪事件の謎を追う熱血刑事・祐介と、冷静沈着な検事・真佐人の兄弟が遂に真相に辿り着く。連作形式で3巻かけて描かれてきたが、いい意味でも悪い意味でもドラマの原作向きに感じた。と言うのは、大門さんの秀作群に比べて人物描写が浅いのと事件自体の意外性が弱いのが難点だが、重くなくサクサク進む展開なのが読み易く、それなりに人間ドラマが散りばめられているのが良い。大門さん未読の人に「是非!」と薦める程ではないが、ミステリ&サスペンスを手軽に楽しめると思う。2022/01/20
いつでも母さん
149
遂に父の汚名を雪ぐ時が来た。が、そっかこんな真相だったとは。なるほどの不協和音。これも現実なのだな。刑事の兄も検事の弟もそれぞれの場所で、お互いの信念と矜持を胸にこれからも生きて行くのだな。シリーズ3弾、これで完結だろうか?この兄弟をもう少し読んでみたい。2021/11/22
シナモン
130
シリーズ3作目。ドラマでの俳優さんを思い浮かべて読んだ。熱血漢な刑事の兄と冷静沈着な検事の弟が密かに追う事件もついに決着。後半は怒濤の展開で一気読みだったけど、何ともやるせなさが残る事件の真相だった。普段はお互い文句を言いながらも心の底では固い絆で結ばれてる二人のやり取りが好きだった。これで終わっちゃうのかな。読みやすいし、もっと続いてほしい。2021/12/02
モルク
106
刑事の祐介、検事の真佐人兄弟のシリーズ第3弾。刑事だった父がおこした冤罪事件の真犯人を追う。連作短編集であるが、次第に核心に近づいていく。「不協和音」ってこういうことだったのか。てっきり兄弟の関係のことと思っていたけど、意外と………。これでシリーズ完結か。せっかく近づいた兄弟、もう少し見ていたい。2023/04/25
タイ子
98
刑事の兄と検事の弟が追う31年前の事件。実の父親が冤罪刑事の汚名を着せられ退職。無実の男は死亡。と、ここまでは前作で今作でとうとう暴かれる真実。その事件を追いながら、日常起こる事件にも関わっていく二人。だけど、検事がこんなにちょこちょこ事件現場に顔を見せるものなのか?そういえば夏木静子の「霞検事」も現場にすぐ現れてたような…。何件か起こる事件の結末も一件、一件大門さんらしい真実を持ってくるのが面白い。31年目の真犯人は意外にも…。これでお父さんも草葉の陰で肩の荷を下ろしたかな。まだ続いて欲しい兄弟コンビ。2021/12/09
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- 和書
- 血液型殺人事件 角川文庫