出版社内容情報
なぜ日本人は戦争を選ばざるをえなかったのか。
終戦から70年以上が過ぎて、各国の非公開資料が公開されるようになった。
例えば、ノモンハン事件で日本軍は大敗したとされていたが、ソ連崩壊後に公開された記録では、日本軍の戦車の損失は29台、飛行機の損失が179機。ソ連の損失は、戦車・装甲車両が800台以上、飛行機の損失が1673機となっている。
ほかにもマッカーサー元帥は、1951年5月、上院軍事・外交合同委員会で、
「彼ら(日本)が戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてのことだったのです」
と証言している。詳細は、本書400ページ。
「戦争をしたがる日本人が馬鹿な戦争を始め、彼らのせいで罪なき日本人が戦地で無残な死を遂げ、空襲で焼かれ、ついには原爆を落とされて負けた」というような、一方的な話でなく、あの当時、相手側が何をし、なぜ日本は敗戦に至ったのかを知らなければ、歴史の教訓は得られないだろう。
『本当のことがわかる昭和史』を改題。
内容説明
“コミンテルンが東アジアに戦乱を呼び込んだ”“特高の取り締まり対象は左翼より右翼”“「条約派」と「艦隊派」の対立という悲劇”“国家社会主義に幻惑された日本人”“渋沢栄一の「悔し涙」演説”客観的な歴史認識が身につく「渡部昭和史」の決定版!
目次
第1章 誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか
第2章 軍縮ブームとエネルギー革命の時代
第3章 社稷を念ふ心なし―五・一五事件への道
第4章 二・二六事件と国民大衆雑誌『キング』
第5章 満洲事変と石原莞爾の蹉跌
第6章 人種差別を打破せんと日本人は奮い立った
第7章 歴史を愛する日本人の崇高な使命
著者等紹介
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
昭和5年、山形県生まれ。上智大学大学院修士課程修了。ドイツ、イギリスに留学後、母校で教鞭をとるかたわら、アメリカ4州の大学で講義。上智大学教授を経て、上智大学名誉教授。Dr.Phil.(1958)、Dr.Phil.h.c.(1994)。専門の英語学だけでなく、歴史、哲学、人生論など、執筆ジャンルは幅広い。昭和51年、第24回日本エッセイストクラブ賞。昭和60年、第1回正論大賞受賞。平成27年、瑞宝中綬章受章。平成29年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄人28号
佐々木満城
Go Extreme