出版社内容情報
「露の宿り」――それは、“涙に濡れる場所”
小料理屋「露くら」の娘である千代乃は、母・富の反対を押し切って駆け落ちをしたが、男に捨てられ出戻ることに。富は、千代乃と庖丁人の六郎が所帯を持ち、店を継ぐことを望んでいた。そして思わぬことから、突然露くらを継ぐことになった千代乃は、従業員、常連客との関係に悩みつつ、一人前の女将となるべく奮闘していくのだが……。
『貸本屋おせん』『梅の実るまで』で話題の著者が贈る、温かい人情と料理が心に沁みる連作短編集。
【目次】
内容説明
小料理屋「露くら」の娘である千代乃は、母・富の反対を押し切って駆け落ちをしたが、男に捨てられ出戻ることに。富は、千代乃と庖丁人の六郎が所帯を持ち、店を継ぐことを望んでいた。そして思わぬことから、突然露くらを継ぐことになった千代乃は、従業員、常連客との関係に悩みつつ、一人前の女将となるべく奮闘していくのだが…。『貸本屋おせん』『梅の実るまで』で話題の著者が贈る、温かい人情と料理が心に沁みる連作短編集。
著者等紹介
高瀬乃一[タカセノイチ]
1973年、愛知県生まれ。2020年、「をりをり よみ耽り」で、オール讀物新人賞、22年、『貸本屋おせん』で、日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
109
小料理屋、女将、人情・・幾つかの作品が頭を過る(読書あるある)が、それはそれとして、本作の印象はしっとりと大人の感じがした。小料理屋「露くら」を舞台に連作7話。親子関係や店の経営、常連客との関わり等々じんわりと沁みてくる。自分を棄てた男の看病の件、自らの出自が判明する最後の話が好かった。急逝した母の愛に気付いて娘・千代乃が女将として成長する姿をもっと読みたくなったのは私だけじゃないはず。シリーズ化を希望しちゃうなぁ。2026/04/24
タイ子
82
高瀬さんの作品はやはり裏切らない。繁盛させていた小料理屋を残して母が急死。母の人気で店は成り立っていたのに。娘は一度駆け落ちをして男に捨てられやむなく帰ってきた身。母はそれを客たちに笑い話にしていた。母亡きあと店を守りながら、周りの人々に耳目を傾ける娘。冷たい母だと思いながらいつしか母の姿に重なってく娘。亡くして初めて知る母の想い。後悔と懺悔が胸に押し寄せ、それは娘のこれから生きる術になっていく。娘の父親が最後に判明するのだが、分かってなお清々しい。涙活できました。2026/04/05
蒼
27
突然母を亡くして急遽女将になってしまった千代乃。板前と女中に支えられてどうにかこうにか歩きだす。無くなった母親の面倒見の良さが、千夜乃の無形の財産か。千代乃を騙した男を殴るシーン読みたかったし、彼女の啖呵も聞きたかったけど、スッキリした。そしてラスト、千夜乃の父親が判明する物語は良かったな。豆腐の糠漬け食べてみたいけど、糠床を育てるのはなかなか難易度が高すぎる。2026/04/13
信兵衛
11
富が仕切っていたころの<露くら>と、千代乃が女将となった<露くら>の両方を、見比べて愉しめるような面白さがあります。 その辺り、流石は高瀬乃一さんならでは、と魅了されます。2026/04/26
toshi
11
良く有る短編時代小説の連作もの。 最初の作品は主要人物(主人公は作品ごとに変わっていく)の千代乃と母の富の物語だけど、どちらかと言うと設定の説明がメーンの感じで話はイマイチ。 でも以降は良い感じの人情噺。 千代乃の行動原理が理解できなかったり、たまに文章が変になるところが有ったりするけれど、今まで読んだ高瀬乃一の中では一番良かった。 最後の作品が最終話となっているけれど、このままシリーズ化しても良いんじゃないのかな?2026/04/06
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