出版社内容情報
錆びたレールに崩落しかけたトンネル、廃駅舎などいかにも「廃線然」としたものや、橋梁のガーダー(橋桁)、路盤など、「ここに鉄道があった」という記憶や知識がなければ「それ」とわからない代物まで――。
「同じ路線であっても、歩く人によってそれぞれ別のリポートができあがる」(本書「おわりに」より)というように、土木、建築、地形、意匠、歴史など、さまざまな観点で語れる“複合芸術”のごとき廃線跡を、地図研究家・今尾恵介が、独自の視点でリポート。
廃線旅に必要な好奇心と、新旧の地形図コピー(もちろん老眼用に拡大してある)を携え、何よりも「安全第一」「常識第一」の精神で――日本各地、海を越えて欧州まで全12路線の「廃線紀行」をお届けします。
主な内容
第1章 錆びたレールが語る、往年の貨物列車
●東京都水道局 小河内線/鶴見線 専用線/西武鉄道 安比奈線/手宮線
第2章 スピードアップの“線路改良”で廃線に
●京王線 旧線/中央本線 旧線/近鉄 志摩線
第3章 街と村を結んだ「ローカル線」は消えた
●のと鉄道 能登線/井笠鉄道 本線/可部線/名鉄 三河線
番外編 スイス アルト=リギ鉄道 平坦線
【目次】
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