出版社内容情報
学校の勉強で養う「マニュアル力」、知識を組合わせて応用問題を解くことで鍛える「考える力」、新たなフィールドを開拓して、サーベイ、粘る力で問題解決を行う「創造力」。
「創造力を発揮しろ!」と言われることはあっても具体的にどのように学べばよいかわからない人は多いのではないだろうか。
本書では、東大大学院において著者が学生を指導する際に用いる「論文テーマの見つけ方」などを題材にして、「創造力を鍛える」ための手順を言語化する。
具体的に「テーマを決めるまでの四つのステップ」は下記のようなものである。
◎ステップ1 自分の興味をサーベイ(情報収集・文献の読み込み)
◎ステップ2 「わかっていること」の整理と関連性の分析(情報の整理・分析)
◎ステップ3 「わかっていないこと」の整理と関連性の分析(情報地図の作成・分析)
◎ステップ4 テーマを絞り込むためのリスクの最小化
また、著者は「創造力に才能は必要ない」と断言する。科学上の大発見などは、いずれも「粘る力」によってもたらされたものであるという。
本書では、「考える力」の上位概念である「創造力」の養い方を伝授する。
内容説明
学校の勉強で養う「マニュアル力」、知識を組合わせて応用問題を解くことで鍛える「考える力」、サーベイ、粘る力で問題解決を行う「創造力」。「創造力を発揮しろ!」と言われることはあっても具体的にどのように学べばよいかわからない人は多いのではないだろうか。本書では「創造力を鍛える」ための手順を言語化して、実践の場でいかに身につけるかを、東大物理学者が著す。
目次
第1章 創造性とはゼロから一をつくることではない(創造性は“思いつき”とは異なる;独創性はすべての型を知ったあとに生まれる ほか)
第2章 自らの可能性を引き出すために「独自のテーマ」を見つける(興味を入り口に独自のテーマを見つける;自分の興味をサーベイする ほか)
第3章 山頂に到達するためには谷底を通らなければならない(リスクテイクできるかどうかが鍵となる;リスクはゼロにはできないが“最小化”できる ほか)
第4章 才能という名の呪縛から自らを解放する(自分の才能に悩む若者たち;“才能”は科学的に実証されたものではない ほか)
第5章 「創造力」を育て続けるために(創造力を持ち続けるために情熱に火を灯す;科学技術の大発見は粘り抜いた結果 ほか)
著者等紹介
上田正仁[ウエダマサヒト]
東京大学大学院理学系研究科教授。1963年大阪生まれ。1988年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。博士(理学、東京大学)。NTT基礎研究所研究員、広島大学工学部助教授、東京工業大学大学院教授等を経て、2008年より現職。専門は冷却原子を用いた気体のボース=アインシュタイン凝縮の理論的研究、および量子情報・測定・情報熱力学。2012年から駒場の教養課程で「基礎方程式とその意味を考える」を開講。大学に入ったばかりの1、2年生を対象にこれから進むべき指針となる「人生の基礎方程式」を説き、自由闊達に質問が飛び交う対話形式の講義は心揺さぶられ、ためになる授業として大きな反響を呼んだ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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