出版社内容情報
鎌倉時代から幕末まで九州南部を支配し、今なお続く武家の名門「島津氏」。その歴史は、安定していたとは言い難い。
東アジア海域の流通を抑え、中央(京都・江戸の朝廷・幕府)から一目置かれていたものの、南北朝期から室町・戦国期にかけては常に反島津方に晒され、兄弟間、一族間抗争が頻発。近世初頭には豊臣秀吉による軍事討伐の対象となり、関ヶ原での敗戦により改易の危機を迎える。さらに、江戸時代には外様大名として厳しい藩経営を強いられた。
それでも、島津氏は滅びなかった。いったい、なぜなのか?
本書は、鎌倉時代から幕末まで島津家歴代当主の政策に焦点を当て、
700年の歴史を紡いできた島津氏の「生存戦略」に迫る。
巧みな交渉術、政権との距離感、敗北後の危機回避能力――、隠れた名家・島津氏に学ぶ「外交の神髄」に迫る!
専門家による「島津氏」通史の決定版。
内容説明
隠れた名家・島津氏に学ぶ「外交の神髄」。鎌倉時代から幕末まで九州南部を支配し、今なお続く武家の名門「島津家」。東アジア海域の流通を押さえ、京都の朝廷や江戸幕府などから一目置かれる一方、睨まれていた島津家は、どのようにして700年もの間、勢力を保ち続けたのか。本書は、鎌倉時代から幕末までの島津家歴代当主の政策に焦点を当てて、島津家の生存戦略に迫る。
目次
第1章 島津忠久の治世―元暦二年(一一八五)~嘉禄三年(一二二七)
第2章 島津貞久・氏久の治世―文保二年(一三一八)~嘉慶元年(一三八七)
第3章 島津元久・久豊の治世―嘉慶元年(一三八七)~応永三十二年(一四二五)
第4章 島津忠国・立久の治世―応永三十二年(一四二五)~文明六年(一四七四)
第5章 島津忠良・貴久の治世―大永七年(一五二七)~永禄九年(一五六六)
第6章 島津義久・義弘の治世―永禄九年(一五六六)~慶長四年(一五九九)
第7章 島津家久の治世―慶長六年(一六〇一)~寛永十五年(一六三八)
第8章 島津光久の治世―寛永十五年(一六三八)~貞享四年(一六八七)
第9章 島津重豪の治世―宝暦五年(一七五五)~天明七年(一七八七)
第10章 島津斉彬の治世―嘉永四年(一八五一)~安政五年(一八五八)
第11章 島津久光の治世―安政五年(一八五八)~明治二年(一八六九)
著者等紹介
新名一仁[ニイナカズヒト]
1971年、宮崎県生まれ。鹿児島大学法文学部人文学科卒業。広島大学博士課程後期単位取得退学。博士(文学・東北大学)。みやざき歴史文化館、宮崎市きよたけ歴史館学芸員などを経て、現在は宮崎市史編さん室専門員、南九州大学非常勤講師。専門は、南北朝期から戦国期の島津氏研究
徳永和喜[トクナガカズノブ]
1951年、鹿児島県に生まれる。九州大学人文科学部後期博士課程(日本史学専攻)修了。博士(文学)。鹿児島県立高校教員を経て、現在は、鹿児島市立西郷南洲顕彰館館長。鹿児島史談会会長を兼ねている。著書には、『薩摩藩対外交渉史の研究』(九州大学出版、第32回南日本出版文化賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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