出版社内容情報
地下鉄内での防犯のため、試験導入された地下鉄私服警備員として働く穂村明美。
彼女は、二年前に地下鉄駅構内で起きた暴行事件によって恋人・要一を失い、その事件の真相をつかむために警備の仕事に就いていた。
勤務の中で、明美は乗客たちの様々な事情に触れていく。そして要一の事件の手がかりを掴むが……。
江戸川乱歩賞受賞の著者が紡ぐ、心震えるヒューマンサスペンス!
内容説明
試験導入された地下鉄の私服警備員として働く種村明美。彼女の恋人・要一は二年前に麻布十番駅構内で何者かに襲われ、命を失った。事件の手がかりを掴めればと、私服警備員となった明美は、様々な事情を抱えた乗客たちが起こすトラブルに遭遇していく。
著者等紹介
佐野広実[サノヒロミ]
1961年横浜生まれ。1999年「島村匠」名義で第6回松本清張賞を受賞。2020年『わたしが消える』で第66回江戸川乱歩賞を受賞。『新青年』研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
191
佐野 広実、4作目です。地下鉄職員小説かと思いきや、地下鉄私服警備員ミステリでした。仕事で平日は、ほぼ毎日地下鉄に乗っているので、本書に登場したほとんどの駅で降りたことがあります。本書の舞台にもなった泰明小学校の近くで仕事をしたこともありました。 https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85769-52024/11/28
モルク
116
地下鉄私服警備員として働く明美。様々なトラブルに対応したり未然に防ぐため地下鉄に乗りながら乗客の一員となって見守り警備をする。…が、彼女の本当の目的は恋人を殺した犯人を見つけるため。地下鉄にもいろんな物語があって面白いんだけど、最後に警察官がぺらぺら情報を喋ったり、明美が警察官に同行したり大捕物をしたりするのは現実離れしていて興ざめ。彼女の同僚たちの話がもっとあればよかったかも。2024/11/30
シナモン
105
地下鉄のさまざまな人間ドラマ、そこに関わる私服警備員たちの日常を興味深く読みました。主人公が恋人の死の真相を追うという要素もあってハラハラする場面も。当たり前の安全を支えてくれる人たちに感謝。 2024/09/27
ゆみねこ
89
試験導入された地下鉄の私服警備員の穂村明美は、明美がこの職に就いたキッカケは地下鉄駅の構内で何者かに命を奪われた恋人。未だ見つからない犯人の手がかりを探すという目的、駅や車内で遭遇する様々な事件。先が気になり一気読み。とても面白かった。上司の三木、明美の同僚たちも良い味で、シリーズになったら良いかも?2024/10/06
hirokun
67
★3 このような職種が存在するのかどうか知りませんが、東京地下鉄の私服警備員を主人公にした、お仕事プラス推理小説。読み易い文章とテンポの良い展開で連作短編にも拘らず、最後まで一気読み。少し前の犯罪事情、社会状況を反映したストーリーとなっているが、内容的には些か軽い印象が否めない。たまにはこんな軽い感じのエンタメ小説を読むことも気晴らしには丁度良いか?2024/10/26
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