日本近代史12の謎を解く―伝承と美談の狭間で

個数:
電子版価格
¥2,200
  • 電子版あり

日本近代史12の謎を解く―伝承と美談の狭間で

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年05月23日 23時24分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 368p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784569856728
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0021

出版社内容情報

歌人の大町桂月(おおまちけいげつ)から「鬼才」と評された女流歌人・与謝野晶子は、弟が日露戦争に出征することを嘆いて「あゝをとうとよ君を泣く 君死にたまふことなかれ」という有名な一節で始まる歌を詠んだ。反響は小さくなかった。前出の大町は「乱臣なり、賊子なり、国家の刑罰を加ふべき罪なり」と激しく論難。これに対し晶子は「この御評、一も二もなく服しかね候」「歌は歌に候」「誠の心を歌にしただけ」「少女と申す者、誰しも戦嫌いにて候」と反撃し一歩も引かなかった。覚悟をもって晶子が発表したこの歌は、今では小中学校の教科書にも登場する、日本の反戦歌の代表的作品になっている。
では、この歌を贈られた晶子の弟・籌三郎(ちゅうざぶろう)は、結局日露戦争で死ななかったのだろうか?
そしてこの歌に関連して、さらに興味深い謎がある。太平洋戦争の際には、晶子は四男に対して「水軍の大尉となりてわが四郎 み軍(いくさ)にゆくたけく戦へ」と詠んでいるのだ。晶子は「転向」したのか? 出色の女流歌人の真意とは?
本書ではこのほか、「昭和天皇を襲ったテロリスト像─―難波大助と金子文子の挑戦」
「南雲機動部隊 対 エンタープライズ―─索敵のミステリー」「ガダルカナル戦の起点と終点」「知られざるインド謀略工作の内幕」「日本共産党太平記―─山村工作隊と火炎びんの季節」「1945年ロシアによる三船遭難事件」などの近代史の謎に迫る。ゆったりとした時間に存分に楽しみたい、極上の歴史読み物である。

内容説明

歴史家生活70年の著者がどうしても解いておきたい謎に挑む。ゆったりとした時間に、存分に味わいたい極上の歴史読み物。

目次

第1章 女狙撃手山本八重と会津戦争
第2章 明治一五〇年ところどころ―幻の「百年計画」
第3章 昭和天皇を襲ったテロリスト像―難波大助と金子文子の挑戦
第4章 日韓歴史戦の恩怨
第5章 南雲機動部隊対エンタープライズ―索敵のミステリー
第6章 美談の行く末(上)―山本(権)・広瀬・財部の八十年
第7章 美談の行く末(下)―異聞君死にたまふことなかれ
第8章 ガダルカナル戦の起点と終点
第9章 知られざるインド謀略工作の内幕
第10章 三船遭難事件とL‐19潜―一九四五年夏、留萌沖の惨劇
第11章 日本共産党太平記―山村工作隊と火炎びんの季節
第12章 エニウエトク環礁の生と死

著者等紹介

秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932年(昭和7年)山口県生まれ。現代史家(日本近現代史・軍事史)。1956年東京大学法学部卒業。同年大蔵省入省後、ハーバード大学、コロンビア大学留学、防衛研修所教官、大蔵省財政史室室長、プリンストン大学客員教授、拓殖大学教授、千葉大学教授、日本大学教授を歴任。法学博士。1993年度の菊池寛賞を受賞。2014年に『明と暗のノモンハン戦史』(PHP研究所・講談社学術文庫)で毎日出版文化賞。第30回正論大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

105
会津戦争から太平洋戦史、日韓歴史戦、日本共産党太平記など日本近代史の12の話題が紹介される。その中では、与謝野晶子の受容に関する物語を興味深く読む。「君死にたまふことなかれ…」を反戦詩と断定することを批判しつつ、日露戦争時のこの歌と「水軍の大尉となりて…」という太平洋戦争時の歌と並べて、晶子が「反戦詩人」から「戦争協力者」へ転向したかのような印象操作を行う教科書に、大いなる懸念が示される。自らの主義主張のために歴史を勝手に解釈する姿勢こそ、実証的な戦史研究を重要視する秦さんが最も許せない態度なんだろう。2024/06/24

CTC

13
4月のPHP研究所新刊。今年92歳の秦さんがよもや新しい著書をお出しになるとは…ファンには嬉しい限りで中身も確認せずに購入したが…テーマも様々で12章中11章は2015〜23年に雑誌(PHP自社の『Voice』2本カドカワの『歴史読本』3本と別冊宝島2本等)に発表した書き物で…中身はまるで保阪正康さんの近年の本のようだ。日本近代史の謎を解くとのことだが、謎が表紙の通り朴烈と金子文子の怪写真レベル。既知或いは末節ばかりで、まさしく初出媒体のレベルに合わせて書いたような、深みのないものに留まってしまった。2024/06/07

takao

3
ふむ2024/06/03

がんちゃん

2
近代史12の謎を解くということで、なかなかに詳しい内容になっている。日韓の問題に関しては、少し異論があるが、与謝野晶子に関するテーマと日本共産党に関するテーマに関してはもう少し詳しく知りたいなと思わせる。2024/10/28

jm

1
秦先生の著作としては比較的エッセー的な読みやすいもの。その分、一つひとつのテーマが深まっているわけではないが、近現代史のイシューとしては興味深いものばかりだった。中でも最も興味深かったのは与謝野晶子かな。任意の作品を恣意的に抽出して、作者の思想性をどうこう議論することがいかに馬鹿馬鹿しいか。僕にも与謝野晶子は一貫した戦争に対する思いを秘め続けた詩人と写りました。2024/09/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21884147
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品