PHP新書<br> 日本、中国、朝鮮 古代史の謎を解く

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日本、中国、朝鮮 古代史の謎を解く

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  • サイズ 新書判/ページ数 216p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569854908
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

中国人と日本人の価値観は、なぜこんなに違うのだろう。縄文人も弥生人も大陸から渡った人々であり、民族形質的には近い。縄文時代に大陸では青銅器が造られていたほど、文明も発達していた。しかし古代日本人は、中国の文明化に恐怖を抱いていたようだ。実は、殷代には象もいた豊かな森が鉄器生産と農耕を推進した結果、秦代にはなくなり遊牧民が馬で侵入できる平原になった。これを見て日本は森を守り、強力な権力を持たない天皇を推戴したのだ。
現在、中国の覇権主義によって東アジアは緊張に覆われている。今こそ東アジアの古代史からこの厄介な隣国との付き合い方を学ぶべき時だろう。
●序章 アジアは一つか?
●第一章 中国文明の本質
●第二章 日本の神話時代と古代外交
●第三章 中国の影響力と朝鮮・日本の連動
●第四章 日本は中国と対等に渡り合おうとしたのか
●第五章 中国の正体と日本の宿命
縄文人は稲作を拒みながら、背に腹はかえられないと、徐々に稲作を受け入れていった。当然弥生時代後期に戦乱が起き、中国の歴史書に「倭国大乱」と記録されたが、三世紀初頭に纏向に人びとが集まり、奇跡的な形で混乱を収拾してみせたのだ。中国のように、敵を圧倒し、殲滅し、共存を拒むという文化は根付かなかった。中国は、一神教的で中国的な「正義の皇帝」に支配され、日本は、「なるべく強くならないように工夫した王(天皇)」を推戴したのだ。この差は大きい。多神教世界の住人である日本人にとって、中国はじつに厄介な存在なのだが、逃げるわけにはいかない。だから、お互いの差を知った上で、どうすれば共存できるのか、模索する必要があるだろう。相容れないからこそ、友になる道を開かなければならない。(本文より)

内容説明

中国人と日本人の価値観は、なぜこんなに違うのか。縄文人も弥生人も大陸から渡った人々であり、民族形質的には近い。縄文時代に大陸では青銅器が造られていたほど、文明も発達していた。しかし古代日本人は、中国の文明化に恐怖を抱いていたようだ。実は、殷代には象もいた豊かな森が鉄器生産と農耕を推進した結果、秦代にはなくなり遊牧民が馬で侵入できる平原になった。これを見て日本は森を守り、強力な権力を持たない天皇を推戴した。現在、中国の覇権主義によって東アジアは緊張に覆われている。今こそ古代外交史からこの隣国との付き合い方を学ぶべき時だろう。

目次

序章 アジアは一つか?
第1章 中国文明の本質
第2章 日本の神話時代と古代外交
第3章 中国の影響力と朝鮮・日本の連動
第4章 日本は中国と対等に渡り合おうとしたのか
第5章 中国の正体と日本の宿命

著者等紹介

関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。文献史学・考古学・民俗学など、学問の枠にとらわれない広い視野から日本古代史、そして日本史全般にわたる研究・執筆活動に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

113
隣接する国や民族で価値観が異なるのは珍しくないが、日本と中国と朝鮮では特に著しい。古代史の頃から違いは明らかで、大きな差異が生まれた理由を追及する。大陸は漢民族が森を潰したため遊牧民が馬を駆る大地と化し、欲望のまま暴走する民族性が形成された。そこから弾き出された勢力が同様視されていた朝鮮辺境の住人と共に日本へ流れ、真逆の政体であるヤマト国家を建てたと見る。建国の経緯から大陸や朝鮮の混乱が直接影響したが、やがて小中華思想が生まれ距離を置くようになったとする。とすれば三国は永遠に相争う宿命にあるのではないか。2024/05/12

tamami

60
著者は、岡倉覚三(天心)の「アジアは一つ」に対して、「本当にアジアは一つか」と疑義を呈し、中国の歴史を紐解く中で、その本質が「欲望」にあるとする。建国以来文明が欲するままに、森林を伐り尽くした中国と、反文明ともいうべき立場から現代までの歴史を刻んできたわが国、中国の軋轢に晒される中で分裂抗争を繰り返してきた朝鮮、三者の交流・抗争を著者独自の視点で描き出す。文明=自然の克服=進歩。牢固として染みついた歴史の見方に対して、列島に生きた先人の知恵に学ぶことが、より良い未来に生きることに繋がるのではないかと思う。2023/08/16

nori

13
Author must aim at 司馬遼太郎 in Japanese ancient era. With his schema stories may attract readers, if he has talent to describe as a novels. In other word, like the novelist we must have critical eyes not like history novel readers.2024/03/28

fseigojp

9
中国のことと絡んだ朝鮮古代史が面白かった2023/07/01

Yoshihiro Yamamoto

4
A- 古代史を考えるにあたって、「水の道」と「新羅系と百済系」に注目すべきであることを感じる。この本でも、中国・新羅・百済・高句麗との関係を独自の視点で考察しているので参考になるし、インスピレーションをいただいた。著者の本は何冊か読んでいて、いつも「へー!」と無邪気に感心してしまう。でも、今回引っかかったのは、「豊璋(百済の皇子)=中臣鎌足」説。もしそうだとしたら、661年に豊璋は百済に帰ってしまうが、669年に藤原鎌足が日本で死んでいるのをどう解釈するか?白村江の敗戦以降豊璋は日本に舞い戻っているのか?2023/08/11

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