出版社内容情報
医塾に通い、医者を目指しつつ、女としての幸せもつかみ取ろうとするおいち。
そんなおいちの祝言の日に事件が……。
浦之屋という商家で、毒物混入事件が起きたのだ。おいちは、祝言の席から浦之屋に駆けつけ、父・松庵らとともに、苦しんでいる人達の手当てに奔走する。
そして、浦之屋の若旦那の乳母が服毒死し、菖蒲長屋の元住人の巳助が犯人として名乗り出る。
この世に思いを残して死んだ人の声を聞けるおいちは、巳助が闇に呑み込まれていく姿を見てしまい、事件の裏に何かある、と思い、真相を突き止めるべく動き始める。
やがておいちの身体に異変が……。父の手伝いと勉強、そして家庭をもったおいちは、大切なものや人を守っていけるのか。
シリーズ累計35万部突破! 人気の青春「時代」ミステリー第六弾。
内容説明
第6弾、奮闘篇。おいちの祝言の日に、ある商家で毒物混入事件が…。私、見たんです。あの人が闇に呑み込まれるのを。厳しい現実に振り回されるなか、おいちは医者の仕事と家庭を両立できるのか。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年、岡山県生まれ。青山学院大学文学部卒業。小学校の臨時教師を経て、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、『バッテリー1~6』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
103
虎に翼“を思わず思い起こす、女性医師を目指すおいちを含めた五人の塾生の登場にこれからが楽しみになってきた。謎解きは予想がついたが、いつも通りに楽しめた一冊でした。2024/10/08
タイ子
102
シリーズ第6弾。町医者の父親の手伝いをしながら女医を目指すおいち。おいちと新吉の祝言の日に起こった事件が引き起こす今作。大店で食あたりが起こり、医者としては祝言どころでない。原因は毒物が混入されていた!?数日後、店の乳母が自白の遺書を残して自死。以前長屋に居た男の不可思議な行動と今回の事件は関係があるのか。岡っ引きの親分とともに真相を探り始めたおいち。女医を志す女性たちの心意気、おいちに訪れる大きな変化。親分・仙五朗が相変わらずカッコいい!叔母さん、祝言のやり直しはもういいからね。2023/10/17
真理そら
61
祝・結婚、新婚夫婦は照れながらも甘々。という状況のせいか今回の事件はあまり凄惨ではなかったのですっきり読み終えた。巳助さんは今後どこに住むのだろうと細かいことが気になる読者である。2024/07/18
pohcho
57
シリーズ第六弾。巳助という焙烙売りの男をめぐるミステリー。謎めいた事件だったがそれよりも、おいちと新吉の新婚トークにおうたが絡んだり、おいちがお饅頭を食べ過ぎたりするのが楽しかった。おうたと松庵先生のやりとりも安定の面白さ(狸の置物って)。医塾の塾生が増えて賑やかになってきたし、おいち自身にも大きな変化があり。次巻が楽しみー。2023/10/04
Nyah
45
医師である父松庵の手助けをしながら、偏見を乗り越え医塾に通い女医者を目指しつつ、新吉と生きていく幸せを感じ始めたおいち。おいちの祝言の日に「浦之屋」での体調不良者が多数出た。父兄が駆け付けるのに、自分も祝言を抜け出し治療に参加したが、食あたりではなく毒ではないか?と父や師匠である明乃や仙五朗親分に動きがある最中、自殺者が出て、更に浦之屋主人が事故?で意識不明に。立て続けにおきたこの2件は裏がありそうで‥。おいちが身籠りますます大変そう。/シリーズ6冊目。私はどうやら4冊目。間2冊抜けたみたい😥。2024/01/27