出版社内容情報
構想10年! 著者渾身の大河小説、第2弾。
藤原宣孝との子を身籠った香子(紫式部)は、悪阻に悩まされながらも、「源氏の物語」を書き継いでいく。しかし無事に娘・賢子が生まれ、一家が喜びに湧くなか、夫・宣孝が病に倒れてしまう。悲しみに沈む香子を支えたものは、やはり物語であった。
出産、夫との別れ、そして藤原道長に求められて中宮彰子に出仕するなど、香子の波瀾の人生とともに、『源氏物語』「紅葉賀」~「朝顔」の帖を描き出した傑作長編小説<全五巻>。
内容説明
出産、夫との死別、中宮への出仕…。『源氏物語』を紡ぎ出した紫式部(香子)の数奇な人生。構想10年!著者渾身の大河小説“全五巻”
著者等紹介
帚木蓬生[ハハキギホウセイ]
1947年、福岡県生まれ。医学博士。精神科医。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職し、九州大学医学部に学ぶ。93年に『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、95年に『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、97年に『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年に『水神』で新田次郎文学賞、11年に『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、12年に『蝿の帝国』『蛍の航跡』の「軍医たちの黙示録」二部作で日本医療小説大賞、13年に『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞、18年に『守教』で吉川英治文学賞および中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
178
帚木 蓬生、3作目です。本来であれば第一巻から読みたかったのですが、図書館の順番予約に失敗し、調整出来ずで、やむを得なく第二巻スタートとなりました。大河ドラマの「光る君へ」的な小説かと思いきや、八割方、著者版「源氏物語」です。続いて第一巻へ戻って、その後、第三巻へ進みたいと思います。 トータルの感想は全五巻読了後に。 https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85452-62024/03/21
えも
25
香子はいよいよ中宮彰子に仕え、物語の中では藤壺が亡くなる▼しかし、読むのに時間がかかるな。歌の部分を読んで、解釈を読んで、また歌を読み返してしまうからかな。このペースで全5巻は、何となく気が重い。2024/03/31
花林糖
15
図書館本。各帖の後に浄書し終えた祖母君の感想、香子の解説、香子の物語が挿し込まれる。源氏物語は「紅葉賀」~「朝顔」。香子は賢子出産、宣孝・祖母が亡くなり、その後中宮彰子の女房として出仕。「源氏物語」は各帖読み易く短歌漢詩も有り。香子物語は「源氏物語」を間に入れつつ、とても上手く描かれていて面白く◎。2024/03/04
mitubatigril
12
前作の1巻からかなり出遅れの今作を手にして読むも前作より源氏物語の部分が増えていて出来れば紫式部の話しをもう少し描いて欲しいと思うことと紫式部の部分で漢詩だったりが増えて少し萎える。源氏物語の部分も和歌の注釈で説明が多くわかりやすくけどちょい現実に一気に戻される感が感じてちょっと読むのが楽しさが減るのがうーんって感じてしまった。 取り急ぎ次回に進めて行こうと思います。2024/04/05
フロッグ
8
自分のしたことで須磨に流されたのにも関わらず、反省の色なし。田舎暮らしが我慢できずに地元の女に手を出す。あげく子供ができて…。戻ったら戻ったで、好色の虫が騒ぎ出し、あちこちに女々しい歌を送りつけて、やっぱり最低な男だわ。2024/03/17