PHP新書<br> 過剰可視化社会―「見えすぎる」時代をどう生きるか

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PHP新書
過剰可視化社会―「見えすぎる」時代をどう生きるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569851952
  • NDC分類 361
  • Cコード C0236

出版社内容情報

目に見えないウイルスの感染者数が日々「可視化」されたコロナ禍の2年間の後に残ったのは、
一人では安心感を得られず、周囲にも疑いの目を向けあう日本人の姿だった。SNSで自らプ
ライバシーを発信し、政治信条や病気・障害までを社会の視線に公開しても、最後は安易なル
ッキズム(見た目偏重)ばかりが横行する「すべてが見えてしまう社会」を、どう生き抜くのか?
歴史学者から評論家に転じた著者が、臨床心理士の東畑開人氏、哲学者/作家の千葉雅也
氏、文化人類学者の磯野真穂氏と白熱した議論を交わしつつ、人文学の方法論の壁を超えて
「見えない信頼」を取り戻す方法を提言する!
(目次より)
・情報を「見せる」ことで国民を操る権力
・過剰可視化が失わせる「身体感覚」 
・キラキラしたダイバーシティの空疎さ
・若者の「ヤバい」「エモい」に隠された不安
・現金支給という「数値化」が不公平感を招く
・病気で「タグ付け」することの是非
・ファクトよりも先に「品位」を問うべき
・「ハレとケ」を区分できないのっぺらぼうな日常

内容説明

目に見えないウイルスの感染者数が日々「可視化」されたコロナ禍の後に残ったのは、一人では安心感を得られず、周囲にも疑いの目を向けあう日本人の姿だった。SNSで自らプライバシーを発信し、政治信条や病気・障害までを社会に公開しても、最後は安易なルッキズム(見た目偏重)ばかりが横行する「すべてが見えてしまう社会」を、どう生き抜くのか?歴史学者から評論家に転じた著者が、臨床心理士の東畑開人氏、哲学者/作家の千葉雅也氏、文化人類学者の磯野真穂氏と白熱した議論を交わし、人文学の方法論の壁を超えて「見えない信頼」を取り戻す方法を提言する!

目次

第1章 社会編―日本を壊した2010年代の「視覚偏重」(ベンヤミンが描いた「ルッキズムの近代史」;コロナ危機は「実体なきシミュラークル」だったのか? ほか)
第2章 個人編―「視覚依存症」からはこうしてリハビリしよう(キラキラしたダイバーシティの空疎さ;ルッキズムを使った「LGBT擁護」は新しくない ほか)
第3章 「見える化」された心と消えない孤独―心理学との対話 東畑開人×與那覇潤(心理学は「平成の勝ち組」で歴史学は「負け組」だった?;歴史にもカウンセリングにも「物語」が不可欠 ほか)
第4章 「新たなるノーマル主義」を超克せよ―哲学/文学との対話 千葉雅也×與那覇潤(すべてを「啓蒙」し尽くすことはできない;ファクトよりも先に「品位」を問うべき ほか)
第5章 健康な「不可視の信頼」を取り戻すために―人類学との対話 磯野真穂×與那覇潤(「弱者に寄り添う」人文学者はなぜ沈黙したか;科学が進歩しても、人間の根本は変わらない ほか)

著者等紹介

與那覇潤[ヨナハジュン]
評論家。1979年、神奈川県生まれ。2007年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。日本近現代史を専攻する歴史学者として著書多数。同年から15年まで地方公立大学准教授として教鞭をとった後、うつによる休職を経て17年離職、現在は在野で活動。新型コロナウイルス禍での学会の不見識に失望し、21年の『平成史―昨日の世界のすべて』(文藝春秋)を最後に歴史学者の呼称を放棄している。20年、『心を病んだらいけないの?―うつ病社会の処方箋』(斎藤環氏との共著、新潮選書)で小林秀雄賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

119
SNSの発達で地球の反対側に住む人の主張も、ウクライナでの殺し合いもリアルタイムで見られる。しかし「見える」範囲の急拡大で大量の情報を受け取れた人は処理能力が追いつかず、一方で情報弱者との格差が広がった。これほど可視化された社会を前提としていない民主主義体制は混乱して不安感が広まり、明日が見えない人びとは権威主義政治を主張する勢力にすり寄っていく。そんな時代に精神の健康を得るためにはどうすべきか、方向を見失った現代思想のあり方を問いかける。これに「承認欲求」問題を絡めたら、それこそ手が付けられなくなるか。2022/06/19

trazom

117
與那覇さんのいつもの主張が炸裂する。プレゼンやコンサルへの懐疑、タグ化の弊害、エビデンス主義の副作用…。でも今回はどうも波長が合わない。「見えすぎる」と言うが、自己紹介や日々のつぶやきなど「見せすぎる」自分たちが元凶ではないのか。巻末の「調味料の民主主義」で、著者への違和感の所以がわかった気がする。「主張や分析の内容」という食材ではなく「語り口」という調味料こそ重要で「だから僕は自分の仕事でも食材以上に調味料を大切にしたい」との宣言だが、私は、調味料に誤魔化されずに食材を吟味できる「教養」を身につけたい。2022/08/19

ころこ

44
前半は語り下ろしのため文章の艶の無いことに落胆し、右も左も批判する取り留めの無さと相まって、雑然とした感じに落胆するかも知れません。しかし後半の対談相手である東畑開人、千葉雅也、磯野真穂とポリコレから突き抜けているメンツをみると、著者の一貫した態度が推し量れます。「すべてが公共的な存在として「可視化」されていく社会の気持ち悪さは、あらゆる個性が「見える」ようでいて実際には平板化され、ブランド名のロゴマークと同じ扱いに転じてしまう」という千葉との対談の著者のこの言葉に「可視化」の問題が集約されています。「可2022/06/03

kan

25
コロナ禍でハレとケの区分が失われツルツルの日常になり、同じタグの繋がりで排他的な同質化が進み意見が異なる人をブロックすることと、従来は特別な場所でゆるやかに可視化されていた本音がSNSで透明化され、単純化と極論化に繋がるという著者の分析。これと、Z世代が「いい子症候群」になる要素がピタリと一致すると思った。現実の混沌世界で目立たぬよう気を遣い、無菌室に籠るのは最近の重要な風潮だと思う。予防的な人付き合いや、思考や身体をアプリ化する弊害はすぐ顕れそうだ。現代のトレンドを的確に言語化していて勉強になった。2022/09/11

活字スキー

23
IT技術の進歩によって物事の可視化が進み、情報発信が容易になることはなはだしい現代において、人間の情報処理能力の方は進歩していると言えるだろうか。前半では著者のコロナ禍日本についての所感と問題提起、後半では著者が注目する3名の有識者との対談を通して可視化以外の可能性を模索する。読み応えはあったけれど、どうにも感想がまとまらずに苦労したよ。 2022/08/20

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