出版社内容情報
直木賞作家の新たな到達点!
江戸時代に九度蝦夷地に渡った実在の冒険家・最上徳内を描いた、壮大な歴史小説。
本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい――
時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。
出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。イタクニップ、少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていく……。
松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威、様々な困難にぶつかりながら、それでも北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!
内容説明
江戸中期、幕府では蝦夷地開発が計画されていた。出羽国の貧しい農家に生まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。蝦夷地の雄大で厳しい自然、アイヌの少年や長たちと交流するうち、徳内の中に北方とアイヌへの愛情が育まれていく。アイヌを虐げ、搾取する松前藩に怒りを覚えた徳内は…。自然の猛威、松前藩との確執、幕府の思惑―それでも最上徳内が貫いた“想い”とは。
著者等紹介
西條奈加[サイジョウナカ]
1964年、北海道生まれ。2005年、『金春屋ゴメス』で「日本ファンタジーノベル大賞」大賞を受賞し、作家デビュー。12年、『涅槃の雪』で中山義秀文学賞、15年、『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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