出版社内容情報
日本は群島の文明である。それは帰納的(反演繹的)思考、経験主義(反理念・反理性主義)、そして反超越主義などによって規定される。日本に特殊なものではなく、これらの特徴を欧州で最も強く持っているのはイギリスである。
群島文明は、大陸の文明を移入しながら、それを島の力で相対化・分解しつつ、風土や文化に合わせて再構成する。さらに日本における群島文明は、「もののあはれ」や「美」という感覚を非常に重視する。
大陸文明は、普遍主義・理念主義・本質主義・超越主義などを基盤とせざるをえない傾向を持つ。政権を維持するためにもそれを打倒するためにも、超越的な神・理念・価値を必要とする。日本が理念性・超越性に自己を同一化させてしまうと、戦前のような全体主義となる。
東アジア文明の理解のために、必読の一冊!
内容説明
日本は群島の文明である。それは帰納的(反演繹的)思考、経験主義(反理念・反理性主義)、そして反超越主義などで規定される。群島文明は、大陸の文明を移入しながら、それを島の力で相対化・分解しつつ、風土や文化に合わせて再構成する。さらに日本における群島文明は、「もののあはれ」や「美」という感覚を非常に重視する。大陸文明は、普遍主義・理念主義・本質主義・超越主義などを基盤とし、政権を維持するためにもそれを打倒するためにも、超越的な神・理念・価値を必要とする。東アジア文明の理解のために、必読の一冊。
目次
第1章 日本の文明・文化・思想とはなにか―方法論の問題
第2章 日本の文明の群島性
第3章 群島文明と『論語』の“アニミズム”
第4章 “第三の生命”
第5章 三つの生命で文明を読み解く
第6章 三つの生命で日本思想史を読み解く
第7章 「もののあはれ」「わび」「さび」とは―日本文化と美意識
第8章 日本経済はなぜ衰退したのか
第9章 コロナ禍以後の世界
著者等紹介
小倉紀蔵[オグラキゾウ]
1959年東京生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。東京大学文学部ドイツ文学科卒業、電通勤務を経て、韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻博士課程単位取得退学。専門は東アジア哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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