出版社内容情報
なぜ政府は貨幣を発行するのか。「誰かの負債」が「みんなの資産」になる? 貨幣と国債に違いはあるのか。インフレーションは悪夢なのか。日本史の事例から考える、人気エコノミストによる令和時代の貨幣論。電子マネーの競争が激化し、貨幣がなくなりつつある今、改めて貨幣とは何か、マネーとは何かをつきつめる。
「貨幣の歴史は知的好奇心を刺激してくれる面白い話題である。海外の制度と比較しても独自性の高い日本のマネーの歴史――一見奇妙であり、それでいてどこか先進的な存在を知ることを通じて、間接的に得られるものも少なくないのではないだろうか。
貨幣とは、貨幣の未来とは何かというテーマにとどまらず、現代とは異なる貨幣のシステムを楽しむ――そんな動機を持って本編に進んでいただければ幸いである。」(「はじめに」より)
内容説明
人気エコノミストによる「令和時代の貨幣論」。なぜ政府は貨幣を発行するのか?「誰かの負債」が「みんなの資産」になる?貨幣と国債に違いはあるのか?インフレーションは悪夢なのか?「経済」と「金融」を貨幣の歴史から考える。
目次
第1章 国家にとって「貨幣」とは何か―律令国家が目指した貨幣発行権(はじまりの貨幣;本格的名目貨幣としての和同開珎;その後の和同開珎と銭のない時代)
第2章 貨幣の基礎理論を知る―マネーは商品か国債か(物々交換神話とマネーのヴェール観;負債としてのマネーと貨幣法制説;貨幣の完成と無限の循環論法)
第3章 信頼できる債務者を求めて―貯蓄への渇望が銭を求めた(古代から中世の日本経済;銭なき時代から貨幣の機能を考える;中世銭貨はいかにして貨幣となったのか)
第4章 幕府財政と貨幣改鋳―日本における「貨幣」の完成(三貨制度と江戸経済の260年;元禄の改鋳―名目貨幣への道;転換点としての元文の改鋳;完成する日本史の中の貨幣)
終章 解題にかえて―歴史から考える転換期の貨幣
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