PHP新書<br> 「損」を恐れるから失敗する

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PHP新書
「損」を恐れるから失敗する

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569835594
  • NDC分類 159
  • Cコード C0211

出版社内容情報

「損」を恐れて「不合理な選択」をしていないか。心理学者にしてノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマンの学説をベースに考察。

和田秀樹[ワダヒデキ]
精神科医、国際医療福祉大学教授

内容説明

誰だって、「得」をしたいけれど同じ分だけ「損」もしたくない―。だが著者によれば、心理学の実験では、人間は「得をした」ときよりも「損をした」ときのほうが心理的インパクトは大きく、損を恐れる傾向が強いこと(「損失回避性」の法則)が明らかだという。その研究が一番進んでいるのが、「行動経済学」という分野で、経済活動に伴う「判断や意思決定」を心理学的なアプローチで解き明かした学説だ。「心の問題」のプロが、「行動経済学」の理論をベースとして人間の心理特性への理解を深めつつ、仕事と人生に役立つ思考を解説。

目次

序章 「損」を恐れて失敗してしまう人たち
第1章 「損をしたくない」心理は人間の行動原理
第2章 あなたは、どちらを選びますか?
第3章 日本人もアメリカ人も基本的心理は同じ!?
第4章 「損をしたくない」気持ちをビジネスに利用する
第5章 「損をしたくない」心理を消費に結びつける税制はこれだ!
第6章 「損をしたくない」気持ちを日常生活に生かして「得」をとる
第7章 「損をしたくない」心理の判断エラーを防ぐ奥の手

著者等紹介

和田秀樹[ワダヒデキ]
1960年、大阪市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

活字スキー

20
お久しぶりの和田先生。人は得よりも損に対して過大、過敏な反応をしがちであるということ。そうした心理学にあまり親しんでいない日本人は欧米人に比べると感情に振り回され易く、目先の損を恐れるが故により長期的で深刻な過ちを犯してしまう。損得も、絶対量ではなく基準点(たいていは現状)からの変化とその印象評価で具体性を欠くことが多いなど。自分のことでも、世の中を見渡してみても心当たりがありまくり。今回も穏やかな口調ながら、世のアホ共に対する先生の憤懣がそこかしこに見え隠れするような(苦笑) 2019/01/14

チャー

17
何かをしようとするときに損得を考えることもしばしばあるが、本書は損失を過大に捉えすぎて萎縮してしまうことの危うさを伝えている。失敗したくないから新しいことに挑戦したくないという心理はなるほど確かにと思う。年を重ねるにつれて行動範囲のみならず捉え方まで狭くなってしまうのは、逆に自身を成長させる機会の損失につながる。諸外国人も日本人と同じように保守的な考えの人が少なからずいるという指摘は偏った考え方を改める良い視点であった。一方で両者の違いは、損をしないために動くのか得をするために動くのかということのようだ。2022/07/29

三浦郁子

3
最近、行動経済学というものに興味津々で、手に取った本著。著者の和田氏ももちろん心理学者であるが、行動経済学は経済学という言葉はついているものの、基本的には心理学なのだそう。 行動経済学に貢献し、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン、ハーバート・サイモンは共に心理学者だ。心理学の知見が経済現象を説明するのに有効である、ということだ。タイトルからわかる通り、人は得をした時より、損をした時により強く心が動かされる。損をしたくないという強い動機が人を動かしてしまう、という話だった。興味深い。2022/11/13

3
損得の強い気持ちが強く動かされることで間違いも起こる。そこには、行動経済学の心理的行動が隠れている。カーネマンらの研究で、資産100億円を例にとった実験結果を挙げている。限定合理性はあまり院生の時に触れなかった。ミルグラムの服従の心理などはもうなされているかもしれないがゲーム理論にも活用できるはずだ。見えない逸失利益に自分も気づいていないことが多い。2017/04/23

るい

2
心理学からみる損を回避する心理がとてもおもしろかった!テレビの通販番組は、実に私たちの心理を捉えた巧みな番組なのだなぁと感心。カーネマンの実験からわかった「最後の記憶が残る」という心理は、私の仕事にも生かせそう。また、「より健康になることにはお金をかけない」というのもうなずけた!これからは、より健康になるために投資していこうと思う。2017/05/31

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