PHP新書<br> なぜ会津は希代の雄藩になったか―名家老・田中玄宰の挑戦

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なぜ会津は希代の雄藩になったか―名家老・田中玄宰の挑戦

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  • サイズ 新書判/ページ数 334p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569826790
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

彼なしに幕末会津の栄光はありえなかった。上杉鷹山や松平定信の手本となる産業振興、教育改革で藩を見事に再生させた名家老の真実。

中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
作家

内容説明

幕末会津の栄光は、彼なしにはありえなかった。相つぐ飢饉で、日本全国が危機に陥った江戸時代中期。藩政改革に、もっとも成功した藩こそ、名家老・田中玄宰がいた会津藩であった。会津松平家初代の名君・保科正之の政治手法を深く学び、57万両にも及んだ借金を産業振興と倹約でほぼ完済し、藩校日新館を建てて会津武士道を確立し、軍制改革で有事即応力を劇的に高め、さらにはロシア撃退のために樺太にまで出兵している。しかも、農民を収奪せず、暮らしやすい政治で人口を増やし、共存共栄の社会をつくった。緻密な分析で驚きの手腕を解明する感動の評伝。

目次

第1章 天明の大飢饉
第2章 人口動態から見た改革の必要性
第3章 政務についての建策
第4章 社倉制度の拡充と軍制改革
第5章 会津藩の教育改革
第6章 会津藩の司法改革と服色制度
第7章 地場産業の育成
第8章 財政再建をめざして
第9章 内憂外患を恐れず
第10章 田中という家系

著者等紹介

中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
1949年、栃木県生まれ。東北大学在学中に「風船ガムの海」で第34回文學界新人賞佳作入選。1987年「明治新選組」で第10回エンタテインメント小説大賞を受賞。1993年『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞を、1994年「二つの山河」で第111回直木賞を、2005年『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を、また2015年には第4回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

り こ む ん

47
幕末読書から、松平容保、会津藩が気になり…保科正之が気になり、保科正之から田中正玄に、そこから田中玄宰にたどり着いた遡り、下りしたいもずる式読書。歴史の面白さ、歴史の繋がりの深さを感じずにはいられない。以前、 「会津武士道」でも書いたけれど、会津藩の誠実さ真っ直ぐさは、今に求められる道徳。そして、保科正之&田中正玄。田中玄宰の姿は、今に求められる政治家の姿なのではないかと…人々がついてくるリーダーとは?人々が協力したいリーダーとは?この人達の事ではないか?と強く感じる。2017/01/29

AICHAN

36
図書館本。生活保護に年金に新生児養育費に救急医療制度。今の時代では当たり前のことが多いが、これが江戸時代のある藩で行われていたとしたら驚く人が多いだろう。それは会津松平家である。江戸期には多くの飢饉があって特に北国の藩は大被害を受けた。天明の大飢饉で弘前藩の場合、8万人以上の餓死者を出したが会津藩では2601人で済んだ。冒頭の福祉・医療制度のおかげだ。会津松平家の始祖・保科正之は人道主義に徹する政治を行い、武家(政治家・官僚)と百姓と町人とが安心して生きられる国づくりを子孫に示した。2016/10/30

メルル

29
「ならぬものはならぬのです」この標語は聞いたことがある。本当にその通りだと思った。これは会津の改革者、田中玄宰なる人物の功績を綴ったもの。初めて知る人物ですが、素晴らしいリーダーシップと先見の明を持ち合わせた人。地場産業の育成は今でも受け継がれていて感慨深い。財政再建を成し遂げた功績は本当に凄いと思う。でもやはり保科正之の偉大さに目が奪われてしまう。この人物を知るために著者の小説「花ならば花咲かん」を読んでみたいと思う。2016/10/03

金吾

19
現代の施策と変わらない話を江戸時代にやるのはすごいです。教育改革の話は面白く、また組織を強くするには教育は重要だなと感じました。2021/05/09

スプリント

13
江戸時代の初期から中期、後期すべてで存在感を放っている会津藩ですが名宰相田中玄宰については詳しく知りませんでした。本書は時代背景から田中玄宰の生涯までわかりやすくまとまっていて読みやすかったです。2019/10/27

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