出版社内容情報
こんなに愉快な派閥興亡史。知れば、自民党の正体が驚くほどに見えてくる! 抱腹絶倒しつつタメになる、「戦後史の核心」を暴く決定版。
【著者紹介】
憲政史家
内容説明
日本を“支配?”する「おかしな党」の裏側!党人、官僚、変人、権力の鬼…超個性的な人たちが織りなす不思議な政党史。その歴史を知れば、“行く末”までが手に取るようにわかる!古き良きデタラメな自民党政治、万歳!!
目次
序章 日本政治を理解する法則
第1章 保守政党の源流
第2章 占領期の潰し合い
第3章 悲願と裏切りの保守合同
第4章 「三角大福」の死闘と米中代理戦争
第5章 闇将軍と跡目争い
第6章 竹下支配―万人恐怖の超権力者
第7章 失われた一〇年
第8章 小泉純一郎の政治改革
第9章 どうなる自民党安倍内閣?
著者等紹介
倉山満[クラヤマミツル]
1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、日本近代史の泰斗でもある鳥海靖教授に師事し、同教授の退任に伴い同大学院文学研究科日本史学専攻博士課程単位取得満期退学。在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、コンテンツ配信サービス「倉山塾」を開講、翌年には「チャンネルくらら」を開局し、大日本帝国憲法や日本近現代史、政治外交について積極的に言論活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やす
9
このろくでもない素晴らしき政党―自民党―(缶コーヒーのCMではありません。)倉山節で振り返る自民党史。登場人物があまりにも多く400ページもあるので読むのがちょっと大変だったのはここだけの話。党是からかけ離れて社会党とプロレスやって何回も国民から見放されてるはずなのに結局政権担当能力があるのがこの素晴らしきろくでもない政党であるという事実が日本の悲劇だなぁと改めて感じた。2016/08/07
軍縮地球市民shinshin
8
自民党の派閥抗争史の通史。ただ、自由民権運動の政党、昭和初期の二大政党制のこともふれている。自民党は1955年に自由党と日本民主党が合同して誕生した政党だが、最初の時点で犬猿の仲の2政党をくっつけたわけであり、派閥間の抗争はそこから始まっている。「三角大福中」とか「四十日抗争」とか「加藤の乱」などの派閥抗争は、まるで首相の座を狙う政党間の抗争のようである。そして、小泉純一郎が自民党の構造を叩き壊したことは事実であるが、ポスト小泉の自民党の慣習ができておらず、政治が流動化しているというのが現在だろう。2015/10/13
今日のホームラン
7
自民党の政局を理解するうえで知らないことばかりで勉強になりました。あらためて著者の博識と本質を見抜く分析力に脱帽です。おもしろおかしく、ユニークな語り口も楽しかったです。戦後、保守VS革新という変な構図が出来てしまったことが日本をどんどんダメな方向に進ませてしまったように感じます。正直かなりのボリュームで佐藤内閣辺りから読むに耐えない政局争いばかりでウンザリしてしまいました。それでも日本では自民党しかマシな政党がないって不幸でしかありません。正直、個人的には一部の政治家を除いて絶望していますが・・・2019/02/24
チョビ
5
途中で返却。戦前少しと戦後の自民党史が延々と。その時代に生きてないからグーグル先生ひき回しながら読みましたが、もうキツい。その頃の政治を知っている方なら、思い出しながら「あー。こんな人いた!」と言えるのでしょうけどね。著者がなぜ自民党マニアなのか、とりあえず前書きだけでも。意外な人が登場して、面白い!文章自体は柔らかいので、本当に知りたい方にはお勧めしたい!2016/01/19
みじんこ
4
著者の語り口のおかげで読み物として面白かった。日本の政党政治の始まりから安倍内閣の途中まで、自民党内での抗争の歴史がよく分かった。「経済成長は実は安全保障政策」、かつての選挙制度から派閥として参議院を抑える重要性、三木武夫の立ち回りのうまさ(最後は除く)、郵政解散の先例をイギリス憲法危機に求める等は勉強になった。田中闇将軍より竹下のやり方のほうが恐ろしいと感じた。全体的に見て小泉には高評価な印象。現在では派閥は形式上ほぼなくなっていても、結局その力学、権力争いはまだかつてと同様働いているのだとも思える。2024/10/13