出版社内容情報
開戦はやはり仕組まれていた。占領政策は巧妙なブラック・プロパガンダだった。中国の謀略の淵源はここにある……。驚愕の歴史開封!
【著者紹介】
早稲田大学教授
内容説明
「リメンバー・パールハーバー」に隠されたものは何か?占領下、「自虐という病」はいかに植え付けられたか?「尖閣問題」の淵源はどこにあるのか?日本で流布する“通説”を覆す書。アメリカ公文書館の歴史資料から、驚愕の対日プロパガンダの実態を解明する。
目次
第1章 偽りのリメンバー・パールハーバー―機密解除文書が明らかにした日米開戦の真相
第2章 スキャンダラスなヤルタ会議―かくもいいかげんだったローズヴェルト
第3章 原爆投下は必要なかった―作られたアメリカの公式見解
第4章 占領軍のブラックな心理的占領―メディアと教育がターゲットだった
第5章 国家誕生と同時に始まった中国の侵略―日本を非難する資格があるか
第6章 米中・日中国交正常化と尖閣列島―歴史的事実よりプロパガンダ
著者等紹介
有馬哲夫[アリマテツオ]
1953年(昭和28年)生まれ。1977年早稲田大学第一文学部英文科卒業。1984年東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。東北大学大学院国際文化研究科アメリカ研究講座助教授、早稲田大学社会科学部(メディア研究)教授などを経て、早稲田大学大学院社会科学研究科教授。1993年ミズーリ大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Lila Eule
5
著者の「「スイス諜報網」の日米終戦工作」の続きのようで興味深い。同書で藤村義郎中佐の美談は対日プロパガンダのひとつで粉飾と虚偽に満ちたものと論証されていた。本書では、対日プロパガンダが軍国主義と並ぶほどの思想統制、メディア支配、私信検閲であったことが論証され、おぞましい洗脳ぶり。NHKラジオ番組で米軍のブラック・プロパガンダ「真相はこうだ」放送に抗議が多く寄せられ、職員からもあの放送を聞くと悪寒を覚えるとの感想があったそうで少し救われた。後年のキッシンジャー・周・佐藤・田中の米中日の交渉も実に面白い。2015/09/25
軍縮地球市民shinshin
5
著者は歴史学者ではなく、メディア史が専門のようだ。つまり社会学の領域に入るのだろうか。専門の日本史学者ではなく、他領域の研究者がこのような本を書いていることが問題なのだろう。アメリカ各地の図書館や公文書館を訪ね回り、膨大な英文史料を読解して新事実を提示している。例えば、ルーズベルトは日本軍の先制攻撃を知っていたが、グアムやフィリピンに来襲すると思っておりハワイ真珠湾とは思っていなかったなど、「通説」を覆すことが明らかにされている。2015/09/11
tenorsox
1
主に米国が、戦争にプロパガンダをどのように利用してきたか、それを知った上で個々の史実をどう理解すべきかの考察。 日本との開戦に反対する世論をどのように説得したか、占領下の日本国民に対しどのように自虐史観を押付け直接の加害者である自身への恨みを削いだか等々について、公開されている文献を丁寧に読み込んだ興味深い分析ばかり。 このような国家資料がきちんと公開されているアメリカという国の懐の深さと、二次大戦中の大統領2人のいい加減さ(それが原爆投下と北方領土問題に繋がったとのこと)の対比が強く印象に残った。2015/10/16
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