出版社内容情報
ことばの美しさを追求していた著者が、変な日本語、おかしな造語が横行する現代に問う。PHP文庫『新編 ことばの作法』加筆して復刊。
【著者紹介】
お茶の水大学名誉教授
内容説明
「ことばの美しさ」を追求してきた著者が、変な日本語、おかしな造語が横行する現代に問う、珠玉のエッセイ30篇。
目次
1 ことばの作法(話のアペリティフ;おもしろい訓辞 ほか)
2 電話の前で(電話のかけ方;電話の向うの顔 ほか)
3 新・文章作法(料理のように;書くために読む ほか)
4 手紙のマナー(ふだん着・訪問着;手紙迷惑 ほか)
5 ことばの力(ことばこそしつけ;絶対語感 ほか)
著者等紹介
外山滋比古[トヤマシゲヒコ]
1923年、愛知県生まれ。東京文理科大学英文科卒。英文学をはじめ、言語論、修辞学を専攻。雑誌『英語青年』編集、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。現在は、お茶の水女子大学名誉教授。文学博士、評論家、エッセイスト。専門の英文学をはじめ、言語学、修辞学、教育論など広範囲にわたる研究と評論活動とともに、ことばによる幼児の情操教育についても提言などを続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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桜もち
27
日本の講演会では質疑応答の時間を設けても質問が出ないと言われて久しいが、最近は手を挙げる人が出てきたようだ。ただし、愚にもつかぬ些細な揚げ足取りや質問が多い、とのこと。激しく同意!元の話を全体として把握していないからどんどん枝葉末節へ散ってしまう。そんなこと聞いてどうするの?って思うこと、確かにある。それでもって、活発な質疑が行われたと評した日には…これじゃ言葉に対する嗅覚が鈍い(筆者は『馬耳東風』から、馬の耳と呼んでいるが)と批判されるわけだ。だが馬の耳を当人や周りが気づいていないのがもっと怖い。2016/01/27
魚京童!
19
やっぱ老害は五月蠅い。諦めます。2016/05/22
和草(にこぐさ)
8
日本語の良さ、大切さをいつも教えて下さる外山先生。絶対語感を身に付けたい。2016/02/16
kuma suke
6
果たして私はどれだけ日本語の乱れに気づくことができているのだろうか。2016/02/21
かめこ
2
【内容】美しい日本語とはどういうことか。聞く、話す、読む、書く、それぞれの場面において、筆者の感じた違和感や不快感、逆に感銘を受けたことや反省させられたことなどをユーモアまじりに綴ったエッセイ。 【感想】相変わらずの辛口だが、言ってることに間違いはないため、痛烈に刺さる。時折立ち止まって自分の言葉遣いを省みないといけないと感じさせられた。30年ほど前に書かれた本が再刊されたものなので、内容に多少古さもあるが、概ね今に通じることが多く、面白かった。2019/07/13