出版社内容情報
夜鷹が三人、続け様に腹を裂かれて殺された。下手人は侍かはたまた人のふりした物の怪か。好評「おいち不思議がたり」シリーズ第三弾！
【著者紹介】
作家
内容説明
江戸深川で頻発する夜鷹殺し。亡き姉の影におびえ、おいちに救いを求めてきた男は下手人なのか、それとも―。人気の青春「時代」ミステリー第３弾！
著者等紹介
あさのあつこ［アサノアツコ］
１９５４年、岡山県生まれ。青山学院大学文学部卒業。岡山県で小学校に臨時教師として勤務の後に結婚し、３児の母となる。１９９１年、『ほたる館物語』で作家デビュー。１９９７年、『バッテリー』で第３５回野間児童文芸賞、１９９９年、『バッテリー２』で第３９回日本児童文学者協会賞、２００５年、『バッテリー１～６』で第５４回小学館児童出版文化賞を受賞。２０１１年、『たまゆら』で第１８回島清恋愛文学賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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優希
89
シリーズ第3弾。怪談のような雰囲気を感じました。おいちのもとに訪れた男の血の匂いからして謎めいています。事件の下手人は誰なのかがなかなか見えませんでしたが、最後の結末が哀し過ぎました。おいちは辛いことや悲しいことばかり見えてしまうけれど、周りの人たちが良き理解者なのが救いです。おいちには幸せになって欲しいと思えてなりません。新吉さんのおいちへの気持ちにときめいてしまいます。2人の仲が今後どうなるのか気になります。これからも追いかけていきたいですね。2016/02/16
ひめありす＠灯れ松明の火
80
闇に咲くならば、それはどんな徒花か。幼くして散らされた無垢な魂か、苦界に生計を求める強き母か、驕慢で残忍な”彼女”か。ただいつの夜も、闇の中で見る花は少しだけ悲しい。誰に知られぬ侭、誰に知られたいと願って、あなたは咲くのかと問いたくなる。否、咲く理由を求めたいのは己自身。向き合え、逃げるな。そこにあるものに己を重ねてはいけない。見誤るな、惑わされるな。その花は昼にも咲くはずだ。咲く度に散らされて、拉げた花弁から目を逸らせなくて。時々心折れてしまいそうになるけれど、大丈夫。私は私の選んだ場所で何度だって咲く2017/04/08
めぐ
63
おいちの出生の秘密が前巻で明らかになったけれど、その後も全く親子関係が変わらなかったのが良い。愛情たっぷりに育てられたのがわかっているから、土台は揺るがないね。松庵とおうたの「肉ネタ」の応酬に笑ってしまう。あー、際どい応酬だわー。よっぽど仲の良い間柄でないと絶交級の毒舌だわ。今回は殺人の標的になったのは貧しいなりに賢明に生きている夜鷹ばかり。なぜ夜鷹を殺すのか理由が見当たらないので、シリアルキラーということなのだと思う。狂ってるわ。おいち、お疲れさま。早くお家に帰っておいで。2022/04/08
kei302
60
「いさご屋」に乗り込むおいち、無謀すぎる。残酷な気配が漂うけど、事件の結末や犯人に関係のない部分は笑える。おうたさんの病気はどうなったのでしょう。2021/06/07
えむ
57
今回は怪談のようなお話。いさご屋庄之助には双子の姉がいたが七歳の時に亡くなった。その姉が庄之助の中に姉がいるという。おいちはいさご屋へ逗留する。それと同時に夜鷹が3人も殺されるという事件も発生していた。シリーズ第3弾。最後は一気に事件が解決でしたが騙されました。私個人としては今回は詰まらなかったと感じました。2016-102016/02/04
