大英帝国衰亡史 (新装版)

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大英帝国衰亡史 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 365,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784569823966
  • NDC分類 233.05
  • Cコード C0030

出版社内容情報

いかにして栄光の帝国は主役の座を降りたのか? 山本七平賞、毎日出版文化賞ダブル受賞の渾身の長編歴史評論、待望の復刊。

【著者紹介】
京都大学名誉教授

内容説明

国際情勢が激変する今こそ読みたい―第6回山本七平賞、第51回毎日出版文化賞ダブル受賞の名著、待望の復刊!大国は、いかにして主役の座を降りるのか?

目次

「パクス・ブリタニカ」の智恵(人類史における一つの奇跡;二百年の興隆、二百年の衰退 ほか)
エリザベスと「無敵艦隊」(三つの「山」と二つの「谷」;「低地」こそ「イングランドの外堀」 ほか)
英国を支えた異端の紳士たち(なおその堅持性を失わざる者;真の「紳士」ウィリアム・テンプル ほか)
帝国の殉教者ゴードン(慕わしくも高貴なるわが英雄;チャイニーズ・ゴードン ほか)
「自由貿易」の呪縛(追いつかれる覇権国;「田舎」をめざすイギリス人 ほか)
「ボーア戦争」の蹉跌(帝国を支えた指導階級;ヴィクトリア時代の終わり ほか)
アメリカの世紀へ(イギリスを出し抜いた「モンロー宣言」;パートマン首相の恐れ ほか)
改革論の季節(ゴルディアスの結び目;改革をめざす三つの「リベラル」 ほか)
悲しみの大戦(第一次大戦の刻印;ガリポリの悲劇―大英帝国の「ガダルカナル」 ほか)
ロレンスの反乱(立て直しのカギ―「石油」と「中東」;大いなるクリスマス・プレゼント ほか)
“バトル・オブ・ブリテン”、そしてフル・ストップへ(「最良のとき」が「最期のとき」;大戦がもたらした「ふっ切れた」気分 ほか)
旗の降りる日(「真実のとき」の到来;ニシンとじゃが芋すらない生活 ほか)

著者等紹介

中西輝政[ナカニシテルマサ]
1947年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。ケンブリッジ大学大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。2012年に退官し、京都大学名誉教授。専門は国際政治学、国際関係史、文明史。1997年『大英帝国衰亡史』(PHP研究所)で第51回毎日出版文化賞・第6回山本七平賞を受賞。2002年正論大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Tomoichi

16
大英帝国が衰亡して行く様を女王エリザベスの時代から考察。雑誌「Voice」が初出。19世紀から20世紀前半にかけて少しずつ確実にそして第一次大戦・第二次大戦を経てついにイギリスはヨーロッパの一島国へと進んで行く。チャーチルの果たした役割は目から鱗の考察でした。大英帝国同様イラクで躓いたアメリカは同じように衰退して行くのか、再びヨーロッパから離れようとするイギリス、21世紀の世界を見る上で考えさせられる一冊。2018/02/08

masabi

14
世界最大の版土と人口を抱えた大英帝国の衰亡はなぜ起こったのか。帝国の支配は威信や精神による。あまりにも広い植民地に見合う軍事力の確保は財政にも重荷となるので、軍事力ではないモラルによる統治となった。巧妙な外交を支えたのは幼いころから教養や過去の経験を伝えた古典に親しんだ貴族層である。外交の経験を後世に残すことになる。第一次世界大戦は最大の死者数を出し、貴族や学生など帝国の将来を担う人材を喪失した。第二次世界大戦によって帝国は実質的に破産した。2016/02/17

roatsu

11
「わかっていながら、どうすることもできないまま、坂道をころげ落ちてゆく」という文中の一文が重く響く、示唆に富んだエリザベス時代から20世紀までの英国史の読み物。90頁から95頁の父子相伝される精神の貴族の記述が特に印象深い。現実感覚を欠いた観念的反対派や殉教者的知識人が跋扈する社会、というのはまさに今の歪んだ日本社会を言い表した痛烈な警句といえる。歴史は繰り返すと言うが、無惨な先例は繰り返す必要はなく、だからこそ合理的に歴史を学んで教訓を得て対策を実践しなければ。2015/06/07

或るエクレア

6
経済に関しての英国の衰退が面白かった。ロンドン万博があった19世紀中期の絶頂期に帝国の衰退は始まっていて、覇権確立のために自由主義経済を推奨するも後発国に負け、ボーア戦争が泥沼になり、しょうがないので植民地諸国の間だけでの自由経済などという怪しいものを推奨した。ほんと今のアメリカとそっくりだなあと思った。2015/06/06

ıɯɐɯɐ‾oʇɐs

5
タイトル通り、崩壊の歴史を通して大英帝国の有様を論じた本です。歴史科目の推薦本として手に取りました。帝国の終焉にむかって、キーマンたちがどう考え、何を選択をしたのかという切り口が面白かった。■歴史の本は殆ど読んだことがなかったので「衰亡論」というジャンルも初めて。「歴史を俯瞰することはできない」からこそ、歴史の本は視点やテーマで追っていくものなんだと感じました。■不謹慎ながら、ユトランド海戦の細かな様子が読んでいて熱くなりました。大艦隊の様子とジェリコー大将の決断は手に汗を握らずにはいられなかった。2020/11/22

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