PHP新書<br> 古代史の謎は「海路」で解ける―卑弥呼や「倭の五王」の海に漕ぎ出す

電子版価格
¥850
  • 電子版あり

PHP新書
古代史の謎は「海路」で解ける―卑弥呼や「倭の五王」の海に漕ぎ出す

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 282p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569823515
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

造船技術を考えると、邪馬台国の時代、瀬戸内海は船で通れなかった。そこから見えてくる真実とは――記紀の秘密に迫る。

【著者紹介】
元国土交通省港湾技術研究所部長

内容説明

「魏志倭人伝」によると、卑弥呼の特使である難升米が洛陽まで約2000kmの航海を行なったという。耶馬台国が畿内の内陸にあった場合、彼らは本当に対馬海峡を渡ることができただろうか。またこの時代、瀬戸内海は航路が未開発であったため通ることができず、交易は主に日本海側で行われたと考えられる。当時の航海技術や地形に基づき、海人の身になって丹後半島の遺跡に身に置けば、鉄と翡翠で繁栄する「王国」の姿が見えてくる…。さらに応神帝の「海運業」や「大化の改新」などの謎を、港湾や運河の建造に長年従事してきた著者が技術者の「知」で解き明かす。

目次

卑弥呼と海人の海は―九州それとも大和?
丹後王国をつくった半島横断船曳道
対馬海峡を渡った熟練の船乗り
卑弥呼の特使・難升米の洛陽への旅の謎
卑弥呼とは何者か?
卑弥呼の時代、瀬戸内を航海できる船乗りはいなかった
日本人はどんな船で旅をしたか?
航海王・応神帝の登場―帆船が日本海を行く
「倭の五王」とは何者か?―五世紀、日本海の隠された歴史
古代史最大の謎―雄略帝の瀬戸内海啓開作戦
継体王朝が拓いた「近畿水回廊」とは?
なぜ、「難しい波」と呼ぶのか?―「難波津」
「大化の改新」の陰に消された日本海洋民族の都「倭京」
遣唐使はなぜ頻繁に沈んだか
瀬戸内海 繁栄の船旅

著者等紹介

長野正孝[ナガノマサタカ]
1945年生まれ。1968年名古屋大学工学部卒業。工学博士。元国土交通省港湾技術研究所部長、元武蔵工業大学客員教授。広島港、鹿島港、第二パナマ運河など港湾や運河の計画・建設に携わる。日本の舟運復活に裏方で協力。現在、水辺観光アドバイザー。NPO法人「水の旅人」主唱。ライフワークは海洋史、土木史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fseigojp

23
この本の姉妹編、「鉄のみち」も面白い 継体天皇がいよいよ謎めいてきた2015/12/15

Porco

18
船を陸に上げて曳くルートまで含めて「海路」と考えるべきだというのは目から鱗。丹後王国や出雲王国、吉備王国などについて理解が深まりました。ちょっと想像力を働かせすぎなのではという気もしますが、とても面白かった。2017/01/04

TMHR ODR

4
時代が微妙に行ったり来たりで読みにくい。推論が多いとははじめに書いているものの、であると断定したり、だと思うとか思料すると書いたりで、何が事実で何が推論なのか分かりにくい。まず古代史の正論を知っておかないと読むのはキツイでしょう。 とはいえ、言っていることは面白い。古代に丹後や敦賀といった日本海交易が発達し、陸上で船を曳くことも踏まえ日本海には交易ルートが確立されていた、瀬戸内海は当時の技術では航海不能だったという説には、とても説得力があるなぁと思った。2015/11/06

Yappy!

3
農耕民の視点だけで日本の古代を見ると矛盾が解決しない・・・海路、海人の視点、海運、古代の重要事項をしっかりと見つめて、教科書やよくみる歴史ものと違った視点で古代を解き明かしていく。 面白いし、なにより丹後と敦賀には歴史から消された王国があったというのは福井の人間として楽しい。何よりも日本海側が、敦賀が大陸の玄関として言われる意味がこの本でよりしっくりくるようになる。 もちろん全てを鵜呑みにはできないけれど、一つの論拠として読む価値あり。 ただ文体がちょっと読みづらいのが残念。2015/05/06

ken

3
現代の住吉族というべき国交省の港湾計画の技術者による本。 定年サラリーマンの書いた本なので、細かいところは突っ込みどころはあるかもしれないが、具体的な海路の検討によって、様々な古代史の謎を解き明かしていきます。 大変興味深い本です。2015/04/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9276697
  • ご注意事項

最近チェックした商品