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いそぶえ

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  • サイズ B6判/ページ数 502p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569819167
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

志摩の海女・孝子と神社の跡取り・武雄。惹かれあう2人を隔てる境遇の壁――昭和30年代の志摩半島を舞台に描く著者渾身の傑作長編。

【著者紹介】
作家

内容説明

幼い頃に母を亡くし、大海女と呼ばれた祖母のもとで志摩の漁村に育った野井山孝子は、高校卒業後は海女になるはずだった。しかし、神主の修行を積む白川武雄との出会いから、ふたりの透明な魂は響きあい、孝子は定められた生き方と、女性としての目覚めの狭間で揺れうごく。体ひとつで海の底から生きる糧を獲る少女と、伊勢神宮の伝統ある神社の跡取りの青年―運命は、ふたりを思いもかけぬ方向へと導いていく。

著者等紹介

谷村志穂[タニムラシホ]
1962年札幌市生まれ。北海道大学農学部卒業後、雑誌編集者などを経て作家に。1990年『結婚しないかもしれない症候群』(角川文庫)がベストセラーとなる。91年処女小説『アクアリウムの鯨』(八曜社/角川文庫)を刊行し、自然、旅、性などの題材をモチーフに数々の長編・短編小説を執筆。紀行、エッセイ、訳書なども手掛ける。2003年、北海道を舞台に描いた『海猫』(新潮社)が第10回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Lara

86
かなりのめり込んで読み耽った。海女、野井山孝子と、宮司▪武雄の恋愛成就をひたすら願った前半。それが叶わぬこととなり、同級生▪いが栗の農家へ嫁ぐが、世間体に惑わされたか?フク、孝子、武雄、節子、いが栗、皆、本音を言い合って生きて来なかったのか。フク「海のもんと陸のもんは、一緒になれんわな」孝子と美福ちゃんの今後の幸せを、祈らずにおられません。2023/06/06

タックン

82
高度成長期の三重志摩で海女を代々やる少女の成長期。 過酷な境遇ながらありのままに運命を受け入れる少女の姿が清々しい。前半(いそぶえ)の題名通りに海女の生活を描いてて読みやすくよかったけど、後半のかなわない恋の話はちょっと・・・・・。恋の結末も始めからバレバレだし。無二の親友と同じ人を好きになるって辛いなあ。海女の話を題材には(あまちゃん)効果かなあ?やっぱ谷村さんは(海猫)が最高傑作・・・・また再読したいな。2014/10/23

ゆみねこ

72
伊勢志摩の安乗と言う集落で海女の家に生まれた孝子。幼くして母を亡くし、大海女と呼ばれた祖母に育てられる。叶わぬ恋に悩み、女性の地位が低い封建的な時代に懸命に生きた姿が潔い。谷村さんと言えば北海道が舞台というイメージなので、とても新鮮な感じがしました。力作、お勧めします。2015/03/07

AICHAN

54
図書館本。「いそぶえ」とは、海女が海面に浮上したとき息継ぎのために響かせる口笛のような音のことである。松本清張の小説でこの“いそぶえ”を吹くのはどこそこの海女と決まっていると書いてあった。この小説の舞台は三重県の志摩。志摩の海女もいそぶえを吹くのだろう。分厚い本だが、もっともっと読み進めたいとページをめくる手が止まらなかった。しかし文庫本でなく重い単行本を借りてしまったので、寝床で横になって読むには重すぎ、何日かに分けて読むしかなかった。主人公の数奇さに少し涙した。ドラマ化を望む。2019/09/05

らむり

53
三重県志摩半島が舞台の恋愛・成長小説。面白かった。厭わしい許婚(武雄)がいる節子、武雄と両想いの孝子、孝子に片想いの新助。節子と孝子と新助は高校時代の親友。色んな人間模様にゾクゾク。いが栗君、切ないわぁ。2014/09/21

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