出版社内容情報
ヒトとロボットの「ココロ」を巡る物語ここに完結。荒廃した地球から月を目指す4体のロボットたち。ココロシステムは完成するのか…。
内容説明
「新しいリンになっても、ぼくと一緒にいてくれる?」A.D.2501―「ココロシステム」を求めて、レンはリン、カイト、ルカたちと月に行く決心をする。しかし、荒廃した地球から月に行くには軌道エレベーターで宇宙ステーションに向う必要があった…。「ココロ」ノベルシリーズ完結!!
著者等紹介
石沢克宜[イシザワカツヨシ]
脚本家。ライター業や映像制作などを経て、現在は舞台の脚本、小説の執筆を中心に活動
トラボルタ[トラボルタ]
2007年12月、ニコニコ動画に『ピンクスパイダー』を投稿しボカロPデビュー。キャラクター・ボーカル・シリーズ02「鏡音リン」を使用
なぎみそ[ナギミソ]
VOCALOIDブームの初期から活動するイラストレーター兼デザイナー。多数のジャケット、フィギュアのデザインを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白雪ちょこ
18
ココロシリーズ、ついに最終巻。 ボカロ小説というよりも、内容のほとんどが完璧なるSF小説。 月に行って戦ったり、シリアス展開も多々あったが、カイトがシリアス感を和らげてくれているように思えた。 最終的に、リンは念願の天本と会えたが、レンの記憶が消えてしまうところは、切なかった。 エピローグとして、天本達の話で全てが回収されていたように思う。 いい終わり方で、ハッピーエンドとなっていて、良かった。 ロボットと人間の共存や、心の在り方についてなど、ボカロの曲に沿っても描かれていたところも、良かった。2023/08/03
鑑真@本の虫
3
『ココロ』シリーズ最終作。 ココロシステムを巡る物語も遂に終幕。 舞台はロボットが台頭する荒廃した地球から、月へと移る。 もはや荒れ行くのみの世界の中では、月へと行くことすらも難しく、様々な困難がレンやカイトを待ち受ける。 また、退廃した中にも確かに存在する規律が妨害を生み、より困難へと突き落とされていく。 辿り着いた月の惨状は凄まじく、絶望の淵に立たされるかのようだが、終盤で明かされた真実とエピローグで語られた天本たちの話がすべてを救うようだった。 良い終わり方で、シリーズ自体嫌いじゃなかった。2014/09/03
ましろ。
2
人間にとって、心は1人に1つずつあるもの。 ロボットに心が与えられたとしたら、、、 目的は違えど、それを軸として戦争を続けてしまったロボット。 原曲が大好きで、何気なしに買ったこのシリーズ。 でも、想像以上に壮大な物語でついつい読み進めました。 読み終わった後に、改めて歌詞を見てみました。 心というものは、「不思議で無限」だと痛感します。2014/11/23
ナット
1
これはボカロ小説というよりも、完膚なきまでにSF小説だった。素晴らしかった。はなし事態はド王道と言えるほどの荒廃世界SF冒険小説で、読んでいてとてもワクワクした。文体もSF小説にしてはライトで読みやすく、物語がすっと頭に入ってきた。 天本たちのエピソードが少なかったのは少し残念なところもあったが、読み終わってみるとすごく絶妙な塩梅だなと思った。 ともあれ、とても良い作品でした。僕のなかでは傑作とよんで差し支えない作品だと思います。2014/09/22