出版社内容情報
学生との確執、教え子の自殺――ウツを発症した夏目金之助の耳に、猫の声が……。史実を元に、文豪漱石の誕生に迫った異色の長編小説。
内容説明
小泉八雲が辞めさせられたことで不満うずまく帝大に、夏目金之助(漱石)が講師として赴任する。不穏な空気の中、学生の冷たい視線に晒される金之助は、不満と苛立ちを抱えていた。さらに、失恋で人生をはかなむ学生・藤村操が目の前に現れ、金之助の気持ちはますます不安定になっていく。そんなとき、一匹の黒猫が夏目家に迷い込む。心を病んだ金之助は、その黒猫と会話をし始めるのだった。一方、病ゆえに突如として怒りを暴発させる金之助に対し、妻・鏡子はある行動を起こすのだが…。夏目漱石を長年にわたって研究し続けてきた著者が、歴史的事実をモチーフに、不世出の文豪が誕生するまでをドラマチックに描く。異色の長編小説。
著者等紹介
長尾剛[ナガオタケシ]
東京生まれ。東洋大学大学院修了。作家。夏目漱石に関する編著書も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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