PHPサイエンス・ワールド新書<br> 群れは意識をもつ―個の自由と集団の秩序

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PHPサイエンス・ワールド新書
群れは意識をもつ―個の自由と集団の秩序

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  • サイズ 新書判/ページ数 294p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569809502
  • NDC分類 468.4
  • Cコード C0245

出版社内容情報

集合知と心脳問題の最前線を、ミナミコメツキガニの群れのなかに追う。新しい生命モデルとカニの計算機から導かれた驚くべき結論とは?

内容説明

数万羽が列をなして大空を一方向へ飛ぶ鳥、大海を泳ぐイワシの大群、餌に向かうアリの列…動物の群れがなぜこのように統率のとれた行動をとれるのか?動物の群れをめぐるさまざまな謎は、多くの科学者や人工知能研究者たちを魅了してきた。そうした知見をくわしく紹介するとともに、沖縄・西表島をフィールドにしたカニの集団渡河行動をめぐる著者たちの研究成果を取り上げることで、個と集団の微妙な関係性に新たな光を当てる。

目次

第1章 意識と群れ―モノとコトの未分化性(ムクドリの群れと脳;アリに英語がわかる? ほか)
第2章 動物の群れ―個体の視点におけるモノとコト(バード・アンドロイド;自己推進粒子 ほか)
第3章 ミナミコメツキガニの群れは痛みを感じているか(西表島から始める;ダチョウ倶楽部モデル ほか)
第4章 群れによる時計・身体・計算機(ミナミコメツキガニの群れを解析する;ミナミコメツキガニの相互予期 ほか)
第5章 群れの意識―条件から経験へ(ロボットは集団になると知性をもつか;スウォーム・インテリジェンスからの展望 ほか)

著者等紹介

郡司ペギオ‐幸夫[グンジペギオユキオ]
1959年生まれ。東北大学理学部地質学古生物学教室卒業。東北大学大学院理学研究科博士後期課程修了(理学博士)。現在、神戸大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻教授。内部観測・複雑系科学の立場から「生命とは何か」「生命における時間」「群れにおける意識・身体性」のテーマを追求している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

活字スキー

14
タイトルに惹かれて読んでみたが……うーむ。個々の細胞に意識(思考能力)があるとは思えないが、細胞の集合体である脳が意識を有する事は多くの人がすんなりと納得するだろう。では、虫や動物の群が高等な知性を有する可能性は?そもそも、なぜムクドリの群のように、単純な(と思われる)生き物があのように複雑な組織を形成出来るのか?……といった素朴な問題提起に対するアプローチがあまりにもゴリゴリの専門的理系脳すぎて、具体的に活きたイメージがさっぱり掴めなくて残念。門外漢の素人にはハードルが高すぎた。2016/02/03

中年サラリーマン

11
夕方の鳥の群れはまるで一つの生き物のよう、一匹ずつは自由な考えで飛んでるのに。人間も細胞の塊、ひょっとして自分が自分だと思っている意識も鳥が群がることで生き物のようになっているのと似たようなものじやないの?本書は集団というものに注目する研究者によるもの。個の近傍半径の違いによる集団の特徴を研究している。面白いのは近傍半径がある程度になると集団として急に特徴をもつこと。相転移みたい。人間を形作る器官もただ集めるだけではダメで器官間でいい具合に情報をやりとりしてる集まりが僕なのかもな。心は体中にあるのかも!2013/10/07

Bartleby

10
鳥や魚や虫などが作り出すあの異様な美しい運動の秘密をコンピュータでシミュレーションしつつあれこれ思考した本。また、群れにおいて個体はどの程度自由でありうるのかという問いの追究でもある。「同調圧力」という語が頻出するが、これは日本社会の研究としても読めると思った。2022/10/31

Ex libris 毒餃子

7
身体イメージと身体スキーム、受動的能動性と能動的受動性(ダチョウ倶楽部メゾット)、個体と群、コトとモノ。具体的事例があった分、まだ、他の作品と比べたら分かりやすいかも知れない。 途中で出てきた郡司ペギオの飛行機のコスプレは本気で頭おかしいと思うけど。2019/02/01

Tenouji

7
自由と不自由の矛盾が和らぐ場所が生命であると…相変わらず、難しいが、素晴らしい、ペギオ氏。「意識はいつ生まれるのか」を読んだ直後なので、余計に可能性を感じる。脳というモノの可能性を探り、意識の本質がコトとして見えそうなことを予期する。2015/06/11

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