出版社内容情報
100万ドル以上を持つ富裕層、餓死した人数、孤立死、小児喘息……日本の今後を占う象徴的な数字、驚きの数字を取り上げ、解説。
内容説明
いま日本の中で何が起こっているのか。それを如実に象徴する数字を挙げ、看過できない課題をあぶり出す。日本の経済力や格差社会、老人の孤立死など一部報道ずみのものもあるが、世間の注目がほとんど向けられていない深刻な問題も存在する。妊娠しても流産を繰り返す不育症の実態や、子どもたちを襲う発達障害、近視やアレルギーの多さは、見る目も疑う驚きの数字だ。また学校での「いじめ」の隠蔽の問題と、その一方で教師たちに広がるうつ病などの精神疾患の増加も、対策が急がれる。さらに、東日本大震災時に起きた火事場泥棒的犯罪のウソとホントを検証する。
目次
1章 沈む日本丸で進行する格差
2章 無縁社会
3章 危機に瀕する出産と育児
4章 子どもたちを襲う異変
5章 危険な学校
6章 危うい夫婦
7章 東日本大震災の裏側
著者等紹介
佐藤拓[サトウタク]
1959年生まれ。愛媛県出身。京都大学工学部卒。科学ジャーナリスト・サイエンスライター(ペンネーム、白石拓)として活動する一方、社会問題をテーマにしたノンフィクションも手がける。弘前大学「教育力向上プロジェクト」講師(2008年~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
8
暗澹たる目次。こうした鬱になりそうな人にはおススメできない。評者は社会科学者の端くれなので、我慢してでも読んだ。餓死、孤立死という冷たい社会が先進国なんて・・・。公平な消費税の不公平さ(42頁)。孤立死は男の方が60代後半、女は80代前半(52頁)。そういえば、先ほどのM町で行方不明の人が無事見つかったと町内放送していたな。独居老人宅からの火災も頻繁にニュースで聞く。上層マンションから富裕層が買い占めるというが、シックハウスで子供は流産らしい(82頁)。限界集落空き家リフォームで家庭菜園ならいいかもなぁ。2013/04/20
白玉あずき
4
日本経済に関する数字で、不安と焦燥を感じるのは まあいつも通り。心配なのが子供たちの都会型?病気の増加。そして高層ビルの居住階が高くなるほど、妊婦の流産率が増えて行くという数字には驚いた。所詮人も動物。都市の人工的な環境は、知らぬうちにストレスを溜めていくんじゃないだろうか。かつての封建的な因習さえ無ければ、田舎で地面に足を付けて生きていくほうが吉かもしれぬと思う。「危険な学校」・・・これこそ本当に怖い数字。2013/03/14
Masahiro Takeda
0
グローバル化が進む中でも、やはり日本をもっとよくしたいと改めて感じた!国内経済にも興味が湧いた^_−☆2015/11/19
せんぷるちゃん
0
タイトルに惹かれて何となく読んでみました…が、恐ろしいですねぇ。不妊や子供ができず悩む夫婦は多いですが、妊婦の流産率が3割で、産まれても未熟児や低体重のハイリスクが10人に1人で、NICUは充実しているがPICU小児集中治療室が不足しており幼児死亡率が主要先進国19ヶ国中14位とか…どんなけ?!かなり絶望的…2014/05/30
更紗蝦
0
統計として出ているデータも怖いのですが、それ以上に怖いのが、「統計を取ってしかるべきなのに、なぜかデータがまともに蓄積されていない事柄」の存在です。例えば、孤立死に関する全国を網羅した統計が存在しないとか、早期流産のデータが「人口動態調査」をはじめとする厚生労働省のどの統計でも把握されていないとか…。教育委員会が公表している児童生徒の自殺者数が、警察庁が公表しているデータと比べると大幅に少ない、という話も怖いです。隠蔽の匂いがします。2013/05/05
-
- 電子書籍
- えびす亭百人物語 第十七番目の客 お米…