PHP新書<br> 動物に「うつ」はあるのか―「心の病」がなくなる日

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動物に「うつ」はあるのか―「心の病」がなくなる日

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  • サイズ 新書判/ページ数 197,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569805320
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0247

出版社内容情報

ひょっとしてうちのイヌ、うつ病!?――動物と精神疾患の関係を考えていくと、心の病の本質が見えてくる。はたして私たちは克服できるのか。

【著者紹介】
理化学研究所脳科学総合研究センター・チームリーダー

内容説明

動物にも精神疾患はあるのか?―この疑問は、そもそも「心の病」とは何か、私たち人類はどうすればこれを克服できるのかという社会問題そのものである。毎年三万人が自殺で亡くなり、休職者の激増が取り沙汰されながら、じつは根本的な原因も確実な診断法や治療法もわかっていない精神科医療の実情。ただ話を聞いて「とりあえず抗うつ薬」では、真の問題解決にはならない。ひょっとしてうちのイヌ、うつ病!?何も語らない動物を通して、「悩み」と「病気」の線引きの難しさ、心と脳をつなぐ研究の最新動向を読み解く。

目次

第1章 動物に「うつ」はあるのか―物言わぬペットの心
第2章 なぜ、精神疾患は解明されないのか―動物実験には限界がある
第3章 いま、精神科診療で行われていること―精神疾患の診断をめぐる落とし穴
第4章 精神疾患を克服するためのロードマップ―臨床研究と基礎研究はどこまで歩み寄れるか
第5章 動物実験の是非を考える―動物モデル研究は何をめざす?
第6章 来るべき精神科診療のあり方―「心の病」はほんとうになくせるか

著者等紹介

加藤忠史[カトウタダフミ]
1963年東京生まれ。精神科医、脳科学研究者。東京大学医学部卒業。滋賀医科大学精神医学講座助手、東京大学医学部附属病院講師を経て、理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チーム シニア・チームリーダー、広島大学医歯薬学総合研究科客員教授、東京大学大学院教育学研究科客員教授。臨床と基礎の両分野の研究をこなす数少ない研究者として、国際双極性障害学会理事、海外の専門誌編集委員を務めるなど、国内外において双極性障害の研究を牽引している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

カッパ

17
考えてはみた。私はないと思っていた。正確には判断がつかないと。しかし、動物にもうつがあると思っている。いや、信じている人はいる。それは脳や遺伝子の問題が原因だと信じている人達である。それらが動物の間で作り出されたときがくると信じている。それにより、原因の解明や、治療方法も確立されるだろう。個人的にはこの本で紹介されたケタミンという薬が気になる。依存性が高いため必ずではなく入院患者にのみ使うなどは許可されたらなと思う。2018/06/29

fonfon

11
あれもこれも、と少しずつ触りが書いてあって新書らしい物足りなさはあるが、とにかくこれは、大いなる「希望」の書でした。臨床&基礎研究の歴史、現状、をざっくり紹介され、心の病を克服するためのロードマップ、そして「来るべき精神科診察のあり方」について、加藤先生のお考えが熱く語られています!5年後、10年後がとても楽しみになってきました。しかし、この題名でなくても良かったのに、と少し残念に思います。2012/06/07

うたまる

4
タイトルからてっきり獣医の書いた本だと思っていたが、著者は精神科医で疾患も人間寄りの内容だった。無論タイトル詐欺と言えるが、実験動物についての記述が全体の半分を占め、これはこれで不得手な領域のいい勉強になり結果オーライとなる。折角の実験動物での研究も信憑性に欠けるとか、そもそも精神疾患とは何ぞやとか、いくつも蒙を啓くことができた。中でも倫理面での問題は強く胸を刺し、あまりに残酷な実験内容には目を覆いたくなった。人類の福祉のためと著者は言うけれど、たかが人間ごときのために無体なことはしてもらいたくない。2019/09/11

けじ

4
加藤先生の著書ということで読んでみた。タイトルと内容にズレがあって若干戸惑ったが、考えさせられる点が多かった。 『「正常です」ということは、「病気です」というより何倍も難しいのです。』という部分が印象的。2012/06/28

たらこ

2
タイトルを見て興味を持った人には「あれ?」と思ったかもしれない。しかし、精神疾患の基礎研究と臨床研究の違いや今後の方向性について、わかりやすく著者なりの意見が示されている良書。「悩み」と「疾患」のちがいについては、考えなきゃいけない問題だよなぁと改めて。2012/10/08

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