出版社内容情報
日本の大学は終わっている、若者よ東大をめざすな……これからの日本人は何を考え、どう行動すべきか。脱ガラパゴス指南の書。
【著者紹介】
脳科学者
目次
序章 日本の一流大学は世界の一流ではない
第1章 偏差値の壁をぶち壊す
第2章 「正解なき現実」を解くアタマを鍛える
第3章 知性は「独学」で広がっていく
第4章 学校英語から「発信英語」に切り換える
第5章 「現状ありき」をやめる自分革命
第6章 発想が変わる「教養学」のすすめ
終章 ネットで「超東大脳」を実感する
著者等紹介
茂木健一郎[モギケンイチロウ]
脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。1962年東京都生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。理学博士。2005年『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞、2009年『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しょーた
38
教育に関するコラム集。長岡藩士の小林虎三郎の「100俵の米も食えばたちまちなくなるが、教育にあてれば明日の1万、100万俵となる」という考え方は何度見ても心に突き刺さる。人が育って初めて、国が強くなる。あらゆる面で、教育には力を注ぎたいと思った。従来の日本的な教育を悪とは思わないが、破壊的革新を行える人材の輩出を促す教育に重点を置くことは同意である。キーフレーズ「前提を疑う習慣」「本質を見抜く力」「科学技術とリベラルアーツの交差点に立つ」「創造性とはものごとを結びつけること=経験の点と点を結び付けること」2015/03/26
爽
10
頭のいい人は何を考えているのかな、と思って。一流大学が雲の上の存在だから、海外の大学なんかもっと上の存在で、いまいち現実身がなかった。はあ、頭のいい人ってすごい。ただ、すでにあるものに対して何の疑問も抱かずにやるのはよくないとは思う。どうすれば変えられるのかはわからないけど。だから、最初の教育の仕方が大事なんだろうな。/ひとまずミスが多いのをなんとかしなくちゃ。トリプルチェックぐらいは必要だな。2019/03/21
ヨータン
7
文科省の定めたカリキュラムからは日本の教育の未来に全く希望がもてないが、IT化のおかげで自分で好きな勉強を好きなだけやれる環境が整っている今、偏差値などに捉われているのは小さなことだなと思いました。 2020/09/18
嘉月堂
6
茂木さんのように頭の良い人には、勉強について行くのがやっと、又はついていけない者って想像つかないんじゃないかなー。この本は、東大生とかに対象が限られるんじゃないですかねー。高校入試で偏差値でランク付けされることによる心の傷害罪というのは私もうなずくところがあります。日本の富裕層はもう日本の教育を見はなしていて既にお子様を海外の学校とかアメリカンスクールに入れていらっしゃるという指摘には驚愕。私立の中高一貫校にお子様を入れた方を「すっげー!!」なんて言ってる私は、超遅れてますね。2014/07/08
りょうみや
5
個人的まとめは、大事なのはどこの大学に入ったかではなく何を学び何をやってきたか。グローバルに生きるのに必要なのは、発信できる英語、リベラルアーツ(幅広い教養)、その上での専門性。前提を疑うのが本物の知性。自分で道を切り開くためには独学。 この本の方向性は同意だが、全体的に議論が浅い。例えばなぜリベラルアーツが必要なのかは「人の幅を広げる」以上の深い理由はわからない。偏差値入試を否定し、アメリカ型のIO入試を偏って推奨しているが、それぞれにメリット・デメリットはあるはず。2016/03/13