出版社内容情報
黒船来航から第二次世界大戦まで、日本の歴史は日米衝突の歴史であった。日本を怖れるアメリカとの関係を通して近代史を読み直す。
【著者紹介】
上智大学名誉教授
内容説明
中世の欠如した国アメリカ―黒船来航以来、日本に大きな影響を及ぼしたアメリカは、日本海海戦において連合艦隊が圧倒的な勝利を収めたとき、日本を恐れた。スペイン無敵艦隊の敗北など、世界の覇権がうつる天下分け目の大海戦と重なってみえたからだ。アメリカはその後、排日移民法、ワシントン軍縮会議、そしてハルノートの提示にいたり、日本は戦争回避の道を閉ざされた。この歴史から何を学ぶべきか。対米戦争に勝つチャンスはあったのか。騎士道なきアメリカという視点から、日米関係史を読み直す。
目次
第1章 「騎士道精神」がなく、常に自分たちを正義と考える国
第2章 ペリー来航がもたらした友好的な出会い
第3章 アメリカが畏怖した日本
第4章 絶対的排日移民法とブロック経済が導いたもの
第5章 日米開戦「回避」の道を閉ざしたもの
第6章 対米戦争に勝つチャンス
第7章 東京裁判と戦前の日本は悪の刷り込み
第8章 五十年不動の改定日米安保の枠組み
第9章 今こそ、サンフランシスコ講和条約に戻るとき
著者等紹介
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
1930年山形県生まれ。1955年上智大学大学院修士課程修了。ドイツ、イギリスに留学後、母校で教鞭をとるかたわら、アメリカ各地で講義。上智大学教授を経て、上智大学名誉教授。Dr.phil.(1958)、Dr.phil.h.c.(1994)。専門の英語学だけでなく、歴史、哲学、人生論など、執筆ジャンルは幅広い。1976年第24回日本エッセイストクラブ賞、1985年第1回正論大賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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