内容説明
リーマンショック後の世界同時不況、大規模リコール問題、十五年ぶりの急激な円高ドル安と、たび重なる逆風にもかかわらず、トヨタ自動車は二期ぶりに黒字となった(九月中間連結決算)。大幅赤字に陥ったトヨタは、いかにして「失われた時間」を取り戻したのか?需要を「再創造」したのか?「ゆるんだ改善」を立て直したのか―「不運の中にあるチャンスを取り出す」「そぎ落とすことで価値を加える」「パーセントより実数を信じる」「あと半年長い目で見直す」など七つのポイント、四十三の知恵を解説する。
目次
第1章 トヨタはどう「失われた時間」を取り戻したか
第2章 トヨタはどこで「急減した需要」を再創造したか
第3章 トヨタはいつ「ゆるんだ改善」を回復したか
第4章 トヨタはどう「後手に回った危機管理」に手を打ったか
第5章 トヨタはいつ「細った現場発信」を太いパイプにしたか
第6章 トヨタはどこで「弱気とおごり」の両方と決別したか
第7章 トヨタはどう「日本流という原点」に復帰したか
著者等紹介
若松義人[ワカマツヨシヒト]
1937年宮城県生まれ。トヨタ自動車工業に入社後、生産、原価、購買の各部門で、大野耐一氏のもと「トヨタ生産方式」の実践、改善、普及に努める。91年韓国大宇自動車顧問。92年カルマン株式会社設立。現在同社社長、中国西安交通大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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naobana2
5
不況で売れないのではなく、需要に応えられないので売れないそうです。2013/12/28
takachan
2
これまで知らなかったところが少し見えた。2011/08/07
Baten Teiji
1
トヨタ研究家ともいえる筆者が、リーマンショック後のトヨタの急落について原因を分析し、現在の好調を取り戻しつつある現状の理由を解説している。企業研究として面白い本。またトヨタスピリッツとは何か?との答えが啓示されている。2013/11/21
Hiroshi Kiso
1
困難に立ち向かった時に挫けてしまうのではなく、逆にそれをチャンスと捉えて壁を乗り越えて行く強いメンタリティが欲しい。失敗を恐れてチャレンジしない人を叱るが、チャレンジをした結果失敗しても助け合う文化がトヨタにはある。仕事で挫けそうになってもチャレンジしていこう。2013/08/18
近衞孝親
1
まず、自分の中でのトヨタに対する企業イメージが180度好転した。人材育成やお客様を大切にすること、現場を感覚を重視することの重要さを認識した。2011/10/16