内容説明
江戸中期、混迷する会津藩を立て直した不世出の名宰相はいかに考え、行動したか。財政再建、殖産興業、藩風刷新、藩校「日新館」の創設…。知恵と果断と忍耐の改革者を描いた渾身の歴史長篇。
著者等紹介
中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
1949年栃木県生まれ。東北大学文学部卒業後、文藝春秋勤務を経て執筆活動に入る。『明治新選組』で第10回エンタテインメント小説大賞、『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、『二つの山河』で第111回直木賞、『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすすけ
1
保科正之から始まり、幕末期には心ならずも逆賊の汚名を受けた、会津藩。その点が、ようやくつながったように思えた著書だった。決して豊かな土地ではなかった会津藩が、どうして力を蓄え、また高い精神性を保つことができたのか。今、日本が少子化・国力の衰えに向き合う時節だからこそ、精神論ではなく、実務・実業にて力を底上げした、田中玄宰の存在は、もっと知られてよいし、本書に学ぶところ、大。2023/01/25
(ま)
1
ならぬものはならぬものなのです2018/01/26
ウッディとバズ
1
江戸時代後期に活躍した会津藩家老田中玄宰の一代記。平和な時代なので戦国時代の武将のような活躍ということではないが、民政という意味では非常に有能な人である。世襲の家老であるが、何故このような人材が輩出したのだろうか?藩祖保科正之の事績に泥を塗らないという意識が藩内に徹底していたのだろう。であれば世襲も一概に悪いわけではないとも思う。それにしても、会津塗、清酒、養鯉、松茸、朝鮮人参と言った殖産産業、日新館を創設しての人材育成。今の世の中に出てきて欲しい人材である。2013/06/23
ソババッケ
1
★4.52011/05/14
都人
1
読んでいて、周五郎の「ながい坂」を思い出した。周五郎が「陰・深」とすればこちらは「陽・浅」2011/08/19
-
- 和書
- 基礎からの線形代数学入門