内容説明
憤りを交えた激しい証言から浮かぶ真実!「回天作戦」の実態を、担当参謀が克明に証言!海軍反省会の第11回から第20回までを収録。
目次
海軍反省会記録第十一回 「戦訓録」の投げかけるもの―開戦の原因をどこに求めるか
海軍反省会記録第十二回 開戦の経緯―明治元年から二十一年の政治状況と照合する
海軍反省会記録第十三回 十九世紀末~大正初期のアメリカ極東政策―日米開戦始動のプロセスを探る
海軍反省会記録第十四回 三国同盟直前の対独関係・連合艦隊司令部の作戦を検証する
海軍反省会記録第十五回 実戦に生かせなかった砲術―黛治夫氏講演をめぐって
海軍反省会記録第十六回 続・実戦に生かせなかった砲術
海軍反省会記録第十七回 反省会運営方法を見直す
海軍反省会記録第十八回 「人事・教育・統帥」
海軍反省会記録第十九回 人事制度と行政―末国氏発表をめぐって
海軍反省会記録第二十回 潜水艦を有効利用しなかった海軍
著者等紹介
戸高一成[トダカカズシゲ]
1948年、宮崎県出身。多摩美術大学美術学部卒業。1992年、(財)史料調査会理事就任。1999年、厚生省(現厚生労働省)所管「昭和館」図書情報部長就任。2005年、呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kamabonz
6
運営に関する話が出るあたりは、ご老人のクラス会ノリな感じがして、なんかほっこりしてしまいました(読むの大変だったけど…)。 今回、新たな知見としては、黛治夫の砲戦に関する戦術の失敗と、潜水艦戦のそれでした。 どちらも専門家の立場から各術科を戦争遂行の要素として訴求しているのですが、だったら勝てたかというとそんなことはなかったのだろうと思いました。 ただ、専門家の所見をないがしろしにしてしまった体制については問題があったと言わざるをえない。 命のやり取りをしているだけに迫力あるのですが、ちょっと軽いかな2016/09/25
ぽん
6
前巻だけでは、反省会がどういう形になったのかよく分からないと思ったので、これから続巻が出される事は良かった。基本的に海軍の反省会で、当時の主立った人々はいない場所、世間に全てを発表するつもりは無い事をふまえても、鵜呑みにするのは難しいような気も。ただ、人間性や人格が戦術に反影はしない事実を理解しながら進まざるを得ない状況に立たされた冷静さを持っていれた人は苦しかったろうとは思う。でもこれは戦争反省会ではないんだ、という内容でした。2011/07/31
YS-56
6
今後10年程度でこの反省会の全記録を書き起こして頂けるそうなので、その努力に感謝したいです。今回の中で印象に残ったのは、レイテ沖海戦時の艦隊司令長官、栗田中将が大和の性能を知らなかったかもしれない事、でしょうか。戦後の米軍の調査で呼ばれた時に、『乗ってただけで、何もしらない』という回答をしたと、当時の四航戦司令の松田少将が述べているのを読んで、驚くどころではなかった点と、人事制度で参加者が一様に人事は公平だったと語っているのを読むと、何かその辺りに問題があるんだろうなと思うところです。2011/01/01
ごいんきょ
3
大変勉強になります。 まだ続編があるので、そっちも興味深いと思います。2013/05/15
junkoda
2
陸軍の「手足が多くて」どんどん書類を持ってこられるから押されたというのはよく分からない。あと、開戦以前と以後では違うだろうし。2018/03/04
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