内容説明
小学校6年生の七瀬のぞみは、ひと夏を地方で診療所を営む祖父のもとで過ごすことになる。そこは動物や昆虫たちがたくましく生きる自然豊かな山村。ある日、のぞみはトカゲに体の一部を再生する特別な能力を持つ細胞があることを知る。おじいちゃんから生きものの生態、人体のふしぎなどを教えてもらううち、のぞみは未来に大きな可能性を持つ人工多能性幹細胞―iPS細胞の存在を知るのだった。遺伝子などを操作することによって生み出された、ほぼどんな組織や臓器の細胞にも変化できる可能性を持った細胞―iPS細胞(人工多能性幹細胞)をグラフィカルに解説。
目次
第1部 細胞の世界(iPS細胞とはなにかを知るために;はじまりはひとつの細胞から;細胞ってなに?;いろいろな細胞 ほか)
第2部 細胞の初期化(運命をたどりなおす細胞、iPS細胞;「幹細胞」ってなに?;幹細胞のゆりかご、“ニッチ”;細胞のふえ方、いろいろ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
七色一味
13
読破。山中教授ノーベル賞受賞直後、本屋さんで見かけまして…。買おうかと思ってなかを見てみたら、それほど難しいことも書いてなさそうだったので別の本を購入したんですが、ついでに読んでしまった、という感じ。内容的には中学・高校の生物の知識があれば、ある程度はついていけるレベルかと…。もっとも私は工業高校だったので、生物のコマ数もレベルも、普通科の足元にも及ばないと思うけど…。2012/10/21
seraphim
6
図書室の本。日本科学未来館の映像作品「Young Alive!〜iPS細胞がひらく未来〜」が元になってできた本。写真やイラストが紹介され、わかりやすく説明されている。小・中学生向けなのかもしれない。生物の授業で習ったことを思い出しながら読んだが、私には難しかった。2012/10/21
れい
3
STAP細胞が実在するのかわからない状態になったので、再度iPS細胞が生命科学の大頭を務めることに。この本は小学校高学年から高校生くらいまでをターゲットに書かれたものだと思う。門外漢のため手に取りました。iPS細胞でさえ、筒状の血管のようなものを作ることは可能だが、organを作ることは未だかなわず。ラットで成功しても人間のものとなると大きさがかなり異なるので、培養液が大量にいるなど、再生医療もまだまだこれから・・・という夢の段階なのだということがよくわかりました。それでSTAP熱の意味が解りました。2014/08/06
shion
3
iPS細胞とはどういうものか、生物の知識のない者でも理解できるよう、「細胞とは」「タンパク質とは」といったところから、平易でやさしい言葉と文章、カラーの大きい図や写真とともに説明されている。それでいて内容もしっかりしていてすごくいい。読みやすくて面白くてわかりやすい。2013/09/07
のりたま
2
【図書館】学生の頃さんざん勉強したな...と思い出しながら読んだ。小学生の子どもにはちょっと難しいかも。2017/02/20