出版社内容情報
空飛ぶくじらに吸いこまれてさまざまな時代のいろんな世界へタイムスリップする、中学2年男女2人の冒険ファンタジー。
内容説明
中2の頼子と凪人は空飛ぶくじらに吸い込まれどこともしれない場所へタイムスリップ!「活動日誌」6話分のふしぎな冒険ファンタジー。
著者等紹介
石川宏千花[イシカワヒロチカ]
『ユリエルとグレン』で講談社児童文学新人賞佳作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
82
タイムスリップの手段(ただし巻き込まれ)としては、思い切り意外なパターン。いきなり話が始まるけど、飄々としてそよ風のような物語。いつものあれか、みたいに、二人が全然不思議そうにしていないのがこれもパターン外しのよう。でもちょっと危ない目にもあうのは、タイムスリップものの定番。空飛ぶくじらが何なのか、まったく説明がないのが、かえって効果を盛り上げている感じ。最初の2編が印象に残る。中学生のころにこんなことがあったら、きっと楽しんでいただろうなあ。頼子と凪人とで自然に「部活動」になってしまうのが微笑ましい。2021/08/17
☆よいこ
57
中学生向きSF。中2の鰐淵頼子(わにぶちよりこ)と犬走凪人(いぬばしりなぎと)は幼馴染。二人は幼稚園時代から秘密の関係があった。空飛ぶくじらが現れ、二人以外の時間を止めて、二人を現代から様々な時代にタイムスリップさせるのだった。そこは戦時中だったり、恐竜時代だったり昭和だったり…二人はそれを《空飛ぶくじらの優雅な遊び》と呼ぶ。[爆撃機]戦時中、空飛ぶくじらの小説[ゾンビ]口裂け女[弱肉強食]恐竜[ヤンキー]赤い髪の少女[ムラ]占い師[鬼]ライアン▽二人が達観している様子で、トンデモ設定の割に落ち着いてる。2019/10/24
杏子
20
この話を部活小説の類にいれていいものか迷うけど。部活って言ってるもんね!ある日、突然、空飛ぶくじらが迎えに来て、吸い込まれたかと思ったら? 幼馴染みの二人を全く別の時代に連れていく。いつまで続くのかも?何の意味があるのかもわからないけど。不思議で、でも肩の力抜いて読める作品だった。2019/09/15
☆初音☆
19
サクッと読了。時間がとまると、空を飛ぶ大きなくじらが迎えにきて、頼子と凪人を現在ではないところへタイムスリップ。何日過ごすかはくじらのお迎え次第。赤い髪の本田鈴子さんすごいなぁ。旅はまだ終わらない。不定期な旅はいつまで続くのだろう?2021/02/12
白雪ちょこ
15
設定が面白い。 ファンタジー要素満載で、クジラに吸い込まれた頼子と犬走くんの二人が、いろんな世界へタイムスリップしていくという物語。 しかし、そこへ飛ばされた世界で、二人はいろんなことにを学んで行く。 戦争の厳しさ、外見の批判、外国人との交流など。 時々くすっと笑える話や、昔の人達だからこそ学べることなど、心の勉強にも繋がるような出来事が多く、二人の旅はまだまだこれからも続いていく、という形で終わられている。 個人的には「爆撃機」と「鬼」の物語が好き。2022/09/18